完全麻痺の場合はなかなか改善は難しいのですが、不全麻痺なら結構何とかなる例が多々あります。
運動器とは神経から筋骨格のことですし、運動器の必要性を超刺激するものこそキストレなので、恐らく良い影響はあるだろうと考えられますし、自身の右腓骨神経(右L5?)不全麻痺に対しても比較的早く完全治癒に持っていくことが出来ました。
神経が無事で筋力低下のみの、廃用症候群、運動器不安定症、サルコペニア、フレイルなど名前だけ立派な疾患に対しては簡単に改善できますが、神経疾患に関してはそんなに簡単に行きませんし時間もかかります。
しかし、今までやってきて、悪くなった例はもちろん1例もありませんし、周辺の動かせる部分は確実に運動能力が上がりますし、改善例も多く見られます。
患者としては来られていませんが、運動に来ている脳動静脈奇形の若者などは、障害者で不随意運動が出ますが、どんどん筋力アップして、動きも多少改善しているように思います。
あと、私が比較的よく外来で使う手が、固有受容感覚の再教育ってやつです。名前は難しいですが、微妙は動きでバランスを取るってだけです。バランスボードを多用していますが、まあまあ神経麻痺っぽい方には好評です。
こういう神経筋疾患の運動を直接やっている医師は世界中で私だけでしょうけど、医師だからこそ考えてやれることがあると思っています。
理学療法士やトレーナーは言われたこと習ったことは出来ますが、それ以上患者さんに合わせて運動を考えることは難しいと思いますね。
ビビらずに医師も運動療法に介入すべきだと思いますね。すると、神経疾患の患者さんに投薬手術以外にやれる武器が増えますよ。