ところが・・・だ。
「そんな難治性の病気にかかってるなんて、かわいそう。
(でも私には関係ないわ)」
え~っ!難治性の病気だなんて一言も言ってないよぉ。
(確かに治るのに時間はかかっているが・・・)
「体のどこにも異常はないんでしょ。気にするから痛いのよ。」
それは病院の検査で見つけられないだけの話で本当は・・・
私の話は彼女の耳には入っていないようだ。
「痛いだけで死にはしないんでしょ。
私なんて臓器の一部を失ったんだから。
それがどれほど辛いことだか知ってるの!」
ガーーーーーン!
しばらく会っていなかった彼女にそんなことがあったなんて!
もちろん私の辛さを分かってくれとは一言も言っていないし、
思ってもいなかった。
なにしろ本人はどれだけ痛もうが、それなりに楽しんでいたからだ。
(だってこんな摩訶不思議な痛み、今まで味わったことある?)
できれば関西人らしく、痛みを透明人間にボコられる様子に例えて
おもしろおかしく話してやろうと思っていたくらいだ。
だが・・・どうやら彼女は友人に私と同じような症状の人がいて、
嫌な思いをしたらしい。
そして彼女自身も大変な経験をしたので、
ただ痛いだけの私にムカついたのだろう。
結局、本当に伝えたいことは何一つ聞いてもらえなかった。
私はこの大失敗を経験して以来、二度と話すまいと心に決めている。
本当に筋痛症の知識を必要としている人にはこっそり教えてあげるけどね。