筋肉に喝を入れる | たかがMPS(筋筋膜性疼痛症候群)、ふわふわ筋肉を手に入れろ!

たかがMPS(筋筋膜性疼痛症候群)、ふわふわ筋肉を手に入れろ!

一般的な治療法で激痛からは解放されたものの、

疼痛は全身に及び、股関節可動域制限も完治に至らず。

そこからは一切の治療を止め、自己流治療。

発症から完治まで。


一体いつになったら治るねん!


いつまでも痛い、痛い、言いやがって!


毎回ケツ丸出しで注射される情けない姿を見ろ!


筋力が衰えるなんて許せん!


筋筋膜性疼痛症候群?小難しい名前つけやがって!



こんなもん、筋肉が凝り固まってるだけじゃ!





家にたどり着くころ、萎えていた気持ちが自分への怒りに変わった。


脚が痛み出す。





うるせぇ、黙れ、筋肉め!


もう十分休ませてやったろ。





痛む度にそこへバシッと一発くれてやった。




<追記>


こんな気持ちになったのは、病院からの帰り道でのこと。


当時、私が病院に通い始めたころ、車椅子で通院されているおじさんがいた。


リハビリ室へ向かう階段に設置されている昇降機に乗り換えるのも


相当辛そうだった。


この人に比べれば私はまだマシ。ヘンな歩き方でも自分の脚で歩いてる!


それに私の方が若い、つまり回復力も上、だからきっとこの人より先に治る!


そう思っていた。



ところが!



ある日、病院での治療を終え、ヨロヨロと駅へ向かっていた時のこと、


誰かが後ろからやってきて、なんとスキップしながら私を追い抜いていったのだ。



「うそ~っ、あの、おっちゃんやん!」



負けじと私もスキップを試みる。


が、ここで初めて気が付いた。



「ジャンプができない!」



ジャンプができるのは筋肉に柔軟性があるから、


というのは頭では分かっていたが、


実際に経験してみると、ここまで跳べない、弾めないものなのかと驚いた。


そして何より、自分の方が先に治ると思っていたのに、


負けたことが悔しかった。


もちろんおじさんがすっかり元気になられたのは嬉しい。


でも悔しかったのだ。


振り返ってみれば、何がなんでも治してやると


燃え上がるきっかけをくれたのは、このおじさんだったかもしれない。



「おっちゃん元気にしてる~?私、スキップはもちろんのこと


ジャンピングジャックだってホイホイできるようになったで!」