『聖エセルドレダ女学院の殺人』ジュリー・ベリー、神林美和訳(創元推理文庫)
十代の少女7人が在籍する女子寄宿学校、聖エセルドレダ女学院。
ある日の夕食中、校長先生とその弟が突然息絶えてしまう。
それぞれの事情から家族の元へ帰されたくない生徒たちは、敷地内に死体を埋め、事実を隠して学校生活を続けることにする。
本当に、冒頭、少女たちにとってあまり愉快でない、日曜日の夕食中に、高齢のおばあちゃん校長先生とその放蕩弟が突如苦しみだして、死んじゃうお話。
7人の少女は、それぞれコンプレックスだったり、あまりほめられたことではないクセを持っていたり。
それでも、お互いの良い所、特技を活かし合って、なんとか学校生活を続けていきたいと奮闘する。
まぁ、ツッコみ所は満載だったかな。
というか、死体を埋めたところに桜の木を植えるのは万国共通?w
あまりいい策とは言えない行動を少女たちはとりながら。
(いや、勝手に遺体を埋めちゃだめでしょ、って最初からあららな行動が多いwww)
それぞれに違う相手との小さなロマンスを育みながら。
(相手がかぶらない、のは少女たちの友情の面でもいいことww)
まぁ、要は、周りの大人の中に、碌でもない人達やら、高齢の女性に化けた少女の変装すら見抜けないおとぼけな人達やらが多すぎた感じでw
それでも、こういうお話特有のすべての出来事が、納まるところに納まる大円団と、幸せなちょっとした後日談。
少女たちの十代前半らしい、可愛らしくてわちゃわちゃした会話とか、揺れ動く心情とかが、爽やかで。
読後感はよかったかな。
まだ秋じゃないけど、いつにもまして読書欲がちょっと湧いてくるこの頃。
電子書籍で読んでいるのは、銭形平次捕物控だったりするこの頃ww