先日「日本人レズビアンカップルが日本で同性愛差別や女性差別を受けたことを理由にカナダで難民認定された」というニュースを知った。

https://www.outjapan.co.jp/pride_japan/news/2024/05/12.html


https://www.asahi.com/sp/articles/ASS5L2F7MS5LUTFL002M.html?iref=sp_extlink


反応はあえて調べていない。


日本で差別されカナダに渡航するほど辛い目に遭った方々が、なおも日本人から叩かれるところは見たくないから。


(と思ったらこちらの記事に書いてあった)

朝日新聞の記事に対してSNSでさまざま、差別的なコメントがついていますが、そのこと自体が「迫害」のリアリティを物語っています(どこが“同性愛に寛容な”国なのでしょうか…)
出典:日本人の女性カップルがカナダで難民認定されました


彼女達の取った「難民申請」という行動を批判するつもりは全くない。


どんな人を難民に認定するかどうかはその国が決めることなので、よほど的外れなものでない限り批判するつもりもない。


ただ、思った。


記事の最後には


国連難民高等弁務官事務所の報告では、他国で難民認定される日本人は毎年数十人程度いるが、理由についての統計はない。出典:日本人女性カップル、カナダ政府が難民認定 「日本国内で迫害」


とある。


このカップルが史上初めて外国で難民認定された日本人ではない、という事実は衝撃だった。


「他国で難民認定される日本人」が、毎年数十人もいるんですって!!


恥ずかしながら知りませんでした。


しかし、冷静に考えれば納得いくんですよね。


だって日本は人権後進国だから。


「同性カップルや障害者だから家を借りられない」


「同性愛者だから(職場に居づらくなったり、ひどいことを言われたりして)退職せざるを得なくなる」


「医学部入試で女性と多浪生は不当に点数を低くされ、現役の男子受験生と同じ点数を取っても不合格になる」


「年齢が上がるだけで転職が不利になる」


「障害者は(よく欠勤するからという理由で)単純作業の求人しか募集がかけられない。それ故給料も低く抑えられる」


「共働きでもなぜか女性がメインで家事育児介護を担うことになっており、それ故就ける仕事が限られ給料も低くなる」


同性愛者とは関係ないものも含めて、今思いつく限りの「日常や人生で遭遇する差別」を挙げてみた。


こういうのが


「(本当はいけないけど)よくある事」


「(本当はいけないけど)仕方のないこと」


「(本当はよくないけど)そういうものだから」


としてまかり通っている国・日本。



だから日本人レズビアンカップルが今回カナダで難民認定されたのか、とすごく納得しましたね。


大人に限ったことではない。


直接難民申請ができないだけで(私も難民申請のやり方なんて知らないし)、日本社会から人権侵害を受けている子ども達も多い。


・教室への置き勉を許されず、毎日数キロもの重いランドセルを背負って登校させられ、背骨や腰に異常を来して整形外科を受診する小学生たち


学校が合わなくて不登校になったら「学校に行った方がいいよ」「学校に行きなさい」と有形無形の圧力をかけて、あの手この手で子ども達を登校させようとする親や学校や教育委員会。


(この問題は親よりも教育の専門家である教師・学校や教育委員会、教育行政、『不登校ゼロ』を掲げるような市長などの大人達に責任があります。


親も子供の不登校にどう対応すればいいか悩んでいるのです。


と言うか、学校や教育委員会や市政が上のようだから親も子供も苦しめるのだ、と思えてなりません



本人が望む望まざるに関係なく、小中学生に学校以外で1日5,6時間以上も勉強させ、遊ぶ時間も睡眠時間を奪う中学受験・高校受験


(学校、塾をはじめその行為を推奨し、マスコミもこぞって応援する日本社会全体の問題。


仮に受験生本人が難民申請したら『迫害』と認められるケースも有りそう。教育虐待なんか特に)



・髪の毛の色を指定し、地毛証明書を提出させ、下着の色まで指定するブラック校則


(プライベートな部分に干渉するだけでも人権感覚のなさがヤバいのに、教師が下着の色をチェックするというセクハラがまかり通っています)


難民決定通知書では(中略)「家父長制的な観念が根強く残る」「差別が日本全体にあり、別の地域に移っても逃れられない」とも指摘され、女性や性的マイノリティの人権が十分に守られない日本の状況が判断理由として記されていたそうです。

出典:日本人の女性カップルがカナダで難民認定されました(太字部分は私による)


上に書いたような学校の事情は残念ながら全国的にありますし、別の学校に転校したからと言って逃れられない可能性は高いです。


大人だって例えば「任意団体であるPTAや自治会への加入を断ったら他の保護者や住民から嫌がらせを受けた


(いじめはもちろん、『ゴミ捨て場を使わせない』とか『卒業記念品を非会員の子どもにはあげない』とかも含む)」


というケースだったら、カナダで難民認定されるかもしれないと思いました(実際にはどうなのはわかりませんが)。


こういう事情は残念ながら全国的に聞きますから(少なくとも私の知る限りでは)。


「大げさな」と思われるかもしれません。


それはそれでいいのですが


10年ほど前、韓国人男性が良心的兵役拒否をしてフランスに亡命してパン職人の修行をしている、という新聞記事を読んだのを思い出しました。


「難民申請」なのか「亡命申請」なのか忘れたけど。


韓国は今も男性のみに徴兵制を敷いています。


私がそれに何か言おうとは思っていませんが


恐らく韓国の男子・男性の間では

「(本当は嫌だけど)仕方ないよね、そういうものだよ」

って感じなんじゃないか?と想像しています。


あと日本では父親が単身赴任するのがよくある普通のことですが、欧米では親子が離れて暮らすのは人権侵害だそうです。


転勤で家族と離れて暮らすというのはアメリカではあり得ない、むしろ会社は社員の配偶者を優先的に説得して転勤に応じてもらわないといけない、と聞いたことがあります。