劇団iroiroの6月公演、すなわち、6月の特養での父との面会は結構、大変でした。
今回は母と私が面会テーブル、妹Kは窓の外でした。話している間に、父の中での設定がいろいろ変わって行ってしまうという状況で、演者(=面会している人)は父の話に付いて行くのがとっても大変でした。「子供の中ではお前が中心にやれ。大人の中では家内が中心だ」「うん。わかってるよ。妹たちとも母さんともちゃんと連絡取り合ってるし、大丈夫だよ」「そう簡単にはできないものなんだ。特に、家内はそういうのは苦手だ」「そうかもね」「俺の家内はできないんだ」「家内って」「そんなこともわからないのか。俺の奥さんのことだ」「うん。奥さん、私の隣にいるよ」「何を言っている!」「へ????」 窓の外からKが「お姉ちゃんが今は妻だよ。母さんは母親役」「あ、なるほど」「なんだ」「いやいや、わかった。連絡取り合ってしっかりやるから」
大人の中と言われても、父が家にいない今、母は一人なんですよ。父の中では、自分の奥さんをいびる自分の両親(私の祖父母ですね)や頭の上がらない姉(私の伯母です)が健在なのかなあ。祖父母はすでに他界していますし、伯母は老人ホームに入居していて、母にどうのこうの言いに来ることはないのですけどね。「大人の中って?」と聞いたら、また怒鳴られたことでしょう。前回と違って、今回の面会では怒鳴られてしまいました。こういう面会は楽しくありませんね。でも、面会終わりに介護士さんが父を迎えにきたときは、父はこちらの世界の人になっていて、「また来てください」とか「頑張れよ」とか「気をつけて帰れよ」とか言ってくれました。そして、「じゃあな」と手を挙げて挨拶して、車椅子に乗ったまま、自分で床を歩いて移動して行きました。介護士さんは「ご自分で移動されていて、お元気ですからね」とにこやかでした。父が「帰りたい」と言わなくなったのは帰れないことを自覚しているのかもしれません。
次回の劇団iroiroの公演(=面会)は7月5日土曜日です。