少ししてまたRからかかってきました。「救急部長のK先生に代わるね」「救急部長のKです。妹さんにも話しましたが、お父さんは治療拒否ですね。点滴は引っこ抜きます」「そうですか」「ご飯に切り替えたら、完食です」「そんなはずは。。。家では飲んだり食べたりができないので、病院にということになったんですよ」「とにかく食べられています」「はぁ」「歩き回って危ないです」「家ではお布団から起き上がることすらできなかったんですよ。歩き回ってるなんてことは。。。」「歩いています。そして、夜中に騒ぎました」「えっと、トイレに行きたいって話ですよね?」「それもあったようだけど、なんでこんなとこに俺はいるんだと大騒ぎです」「それはご迷惑をおかけしました」「ほかの患者さんに迷惑なんですよ」「あぁ」「お宅のお父さんに看護師一人、つきっきりになりました。夜勤の看護師は多くないです。一人取られちゃうと、他の患者の安全の保証が出来なくなります。食べてるし歩くほど元気だし、退院してください」「うーん。明日介護認定の調査が入ります。次を探していますので、次が決まるまで何とか置いてもらえませんか」「いや、ここは病院です。治療をしない人はいられません」「・・・」「退院した後だって施設探しはご相談に乗りますし。車を手配しますから、退院するのに何か問題ありますか? ないですよね?」 あ、この人は「退院後も相談に乗る」というあからさまな嘘をついてまで父を追い出したいんだ。「分かりました。妹に代わってください」 そう言って、救急部長のK先生との話を終えました。「K先生と話が終わったら、あらためて電話、くれる?」「わかった。まだなんかあるみたいだから、すぐは無理みたい」「了解」