ロシアのウクライナ侵攻でおかしなことが起きている。

ウクライナを支援して、ロシアに制裁を科すということである。

攻撃を受けた側に肩入れする感情は理解できるし、私も復興支援の募金募集でもあれば少額ながら参加するつもりだが、だからと言ってロシアを一方的に「悪」だと決めつけて制裁・排除することに賛成はしない。
紛争というのはどちらかが正義でどちらかが悪ということはない。
どちらも自らを正義として行動しているのである。
ロシアも自分たちの正義で攻撃しているのである。

制裁に参加すれば、日本はロシアを敵と認識していることを世界に表明することになる。
日本政府はロシアの正義を理解したうえで制裁しているのだろうか?
単に親分アメリカに従っただけではないだろうか。

日本の取るべき道は、両者の言い分を十分に理解したうえで双方の最大の妥協点を探って武器を収めさせる役割を担うことである。
憲法によって戦争をするための武力を保持できない日本は、武力ではなく、話し合いによる解決を目指すことを基本姿勢とするべきで、片方に軍事支援物資を送ることでも、経済制裁に参加することではない。
ロシアが国際的に孤立しているのならば、アメリカの子分である日本がロシアの言い分にも耳を貸してバランスをとり、両者と中立の立場で調整するという国際社会でのポジションを取るべきである。

ロシア憎しの風潮には同調できない。

一部の日本人がロシア人を差別していると聞くが、まったく道理が通らない。
仮にロシアを悪としたところで、一個人に国の責任を取らせようというのか?
少なくとも民間レベルでは好意的に交流すべきである。
相手を排除するのであれば、亀裂をますます深めるだけで実りはない。