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湿原の花は4月のリュウキンカに始まり、6月中旬よりノハナショウブ、ハンカイソウ、クサレダマなどが咲き始めます。
以前紹介したハンカイソウも好きな花ですが、中でも好きなのが、今回紹介するノハナショウブです。

4、5年前だったか、6月下旬に観光用の菖蒲園を訪れてそこで撮影した後、今でこそ何回も訪れていますが、その時はまだ訪れたことのなかった赤名湿原に訪れました。
他の湿原にもあまり行っていなかったので、その時期に何が咲いているかも分からない状態で、位置確認でもできればいいというくらいの気持ちで訪れました。

運良く花が多い時期で、ハンカイソウやクサレダマなどが咲いていましたが、中でも印象的だったのがノハナショウブです。

紫色がとても鮮やかで、緑の湿原にすごく映えていました。
ついさっき園芸用の菖蒲を見たばかりだったからかもしれませんが、菖蒲園のハナショウブが貧相に思えるくらい鮮やかで、凛とした品格を備えているというか、これが自然の作り出す本物の紫色なのだと衝撃を覚えました。
紫色は高貴な色と言われますが、このノハナショウブの紫は”高貴”という言葉で言い表すのがふさわしいように思えます。

このノハナショウブとの衝撃的な出会い(←ちょっとオーバーかな?)の影響なのか、園芸用の人工的に作られた花を見下している時期が長い間あったように思います。
今でこそその偏見のような眼は持たなくなりましたが、それだけ深く印象に残っている花なのです。

珍しいという花ではないので、是非咲き始めの頃を狙って湿原を訪れてみてください。時期的には(今年は少し開花が遅いようなので)今の時期です。