山で道に迷わない為に(3)-プランニング 

自分の体力に合った山をチョイスしたら、次はガイドブックや登山地図にある登山道がどういう風についているかを確認します。

登山道のつき方は様々です。
尾根を歩く道、沢そばを通る道、山腹を巻く道、尾根と沢を結ぶ道、平坦な道、急な道などがあります。
通常はこれらの道が組み合わさっている場合がほとんどで、登山口から山頂まで一直線なんて道はお目にかかったことがありません(^^;

ガイドブックの解説と添付の地図とを照合しながら、例えば、登山口から沢沿いの道を30分でAという滝に着き、そこから尾根に取り付くための急登になって20分で尾根の取り付きB点に着き、尾根道を40分歩けば山頂に到達するという風に頭の中でイメージします。

これを「机上登山」といい、山に登る前には必ず行ってください。
極論ですが、この机上登山で登山道のイメージ(方位も含めて)ができれば、まず道に迷うことはありません。

ガイドブックには歩く目安となる参考タイムが載っています。登山口からAという地点まで何分で、AからBまでは何分という風に。
参考タイムは書いた人によるので、本当に”参考”程度にして下さい。
参考タイムより遅いから自分はダメだなんて思わないで下さい。山登りは競争ではなく、自然を楽しむものなのですから。中には「嘘だろ!」というようなタイムがありますが...(^^;

また、どれか基本にするガイドブックを決め、自分の実際のタイムがそのガイドブックの参考タイムとどれだけズレているかを確認し、次回からの山登りの計画の参考にします。
早めの設定をしているガイドブックなら、自分の計画はその1.5倍の時間にしたり、遅めの設定なら0.8倍にしたり、参考タイムという情報を自分なりに”加工”することが大事です。

この机上登山が重要なのは、自分の予定では何分でAという地点に居るはずなのに実際に着いていないと、どこかで道に迷っていると気づくきっかけになるからです。また、緩やかな尾根を登るはずが、谷を下ったり、山腹を巻いていたりしていれば”おかしい”と気づけるのです。

道に迷わない為には「おかしいと気づく感性」を養うことが大切です。