秋田県の乳頭山に入山した43名の一行が遭難したが、30日全員無事に下山した。

犠牲者も出ず、「良かった、良かった」で終わりたいところだが、山での遭難は毎年起こっており、なぜ遭難が減らないのかを考えてみた。

~完?無事に自力で下山したところから、冬山に対する装備としてはベストではないにしろ、深刻な問題はなかったのだろう。
天候が悪化したので山頂に向かうことを断念して引き返した判断は正しい。

一見問題ないように思えるが、今回の遭難を引き起こした原因は主に2つあるように思う。
まず、
‥係?琉化を予測していないこと
標高の高い山を冬季に登るときは、天候の悪化を常に頭に入れておかなければならない。天気図を読める人が必ず必要である。

地図とコンパスでの確認を怠った
慣れた山と言うことでの油断があったにしろ、天候が悪化して視界が悪くなれば、どんなに山慣れた人でも方向感覚を失う。似たような山容というが、それが分かっているのなら、地図とコンパスで方向を確認して下山するのが当たり前である。

季節に関係なく、山をなめてはいけない。登り慣れた山でも突然の気象変化で道をロストすることはよくある。今回のリーダーは状況判断から見て賢明な方だと思うが、なぜ、引き返すときにコンパスを見なかったのだろうか。

実のところ、地図とコンパスを使えない人は多い。持参はしている(していないのは論外!)のに、一度も使わない(特にコンパス)ことが多いそうである。かくいう私もそうだったが、1年前くらいから、低い山でも地図とコンパスを携帯し、現在地を把握しながら登っている。

最近はハンディGPSの携行が登山者の間で増えてきている。こうした周辺のアイテムが充実することはよいことなのだが、地図とコンパスという基本的なツールを一人一人が使えるようにならなければならないと思う。

最後に、これは女性に多いのだが、「連れて行ってもらう」という意識は捨てて欲しい。しっかりしたリーダーと同行するにしろ、事前に地図を見てルート確認をするのは、山登りをする人の最低条件である。