眼精疲労ケアアイクリーク代表の加藤真理です。

 

2月28日に放送されたNHKの「ためしてガッテン」は、

 

メガネに関する内容でした。

 

その中で紹介された『調節機能解析装置』スピーディーアイが

 

大変話題になっているようです。

 

 

全国にまだ500台しか置かれていないというこの機械は

 

うちのかとう眼科にあります。

 

どうやら横浜では唯一『調節機能解析装置』がある眼科のようです。

 

そのため、先週からお問い合わせが多く、

 

実は対応に困っている状況です。

 

 

というのは、番組をご覧になった方の多くが、

 

『調節機能解析装置』を測定するだけで、

 

簡単に楽なメガネを処方してもらえると誤解されていて、

 

正しい説明をご理解いただくのにたいへん苦労している状況なんです。

 

 

私たちの目は、

 

近くを見るときに『毛様体筋』という筋肉が水晶体を厚くしてピントを合わせています。

 

まず第一に、

 

毛様体筋は近くを見るときだけに緊張して水晶体を厚くするのですが、

 

番組では、遠くを見るときにも毛様体筋が働き水晶体を引っ張って薄くするという、

 

眼科での常識を覆すような誤った内容を、

 

模型を使って説明していました。

 

眼科医の主人とともに番組を見て、

 

唖然としました。

 

天下のNHKのしかも人気健康番組で、

 

このような誤った情報を伝えるとはどうしたことでしょう。

 

専門家の監修がきちんとされていたのであれば、

 

なおさら問題です。

 

 

また『調節機能解析装置』は、

 

だんだん近づいてくる花火の画像を見てもらい、

 

毛様体筋の緊張状態を測定して、

 

目の調節機能を診るための機械です。

 

この機械で測定しただけでメガネの処方ができるものではありません。

 

ところが、

 

皆さんこの機械で測定するだけで簡単にメガネを処方してもらえると

 

勘違いされているようです。

 

検査データはメガネ処方の一つの目安になるだけなのですが、

 

どうもお問い合わせの様子だと、視力検査すら必要ないと思われている方もいるようです。

 

 

かとう眼科では、

 

『調節機能解析装置』は基本的には「眼精疲労専門外来」を受診された方に用いております。

 

調節機能の状態は眼精疲労に深いかかわりがあるので、

 

調節機能に異常がある場合には、

 

自律神経のバランスが乱れ、

 

眼精疲労が、頭痛・めまい・吐き気の原因になっている可能性があるからです。

 

きちんと合ったメガネを処方するには、

 

それなりに時間をかけてしっかり検査をする必要があります。

 

電話でお問い合わせいただいた方にそこまで説明すると、

 

「そんなに面倒なら考えます」と電話を切られる方が多く、

 

番組がかなり誤解を与えているようですね。

 

 

『調節機能解析装置』は今ネットを騒がせているようですが、

 

ためしてガッテンで紹介された

 

『よく見えるメガネ』より『楽に見えるメガネ』というコンセプトは、

 

かとう眼科とアイクリークのモットーです。

 

『調節機能解析装置』については誤解を招く内容でしたが、

 

メガネに関する番組の提言は、

 

とても大切な内容でした。

 

目の疲れでお悩みの方、

 

メガネやコンタクトがあっていない気がする方は、

 

是非時間をとってかとう眼科の眼精疲労外来をご受診下さい。