眼精疲労ケア協会の加藤真理です。
人は目覚めてから眠るまで、常に目を使っています。
無意識にさまざまなものを見ていますが、近くを見ているときにはずっと、
ピントを合わせるために、毛様体筋という目の中の小さな筋肉が働いています。
この毛様体筋の負担を★で表しながら、二人の人物の一日をみていきましょう。
朝起きて…
A まず携帯メールをチェック ★★★ B テレビをつけ、新聞を読む ★★
通勤電車で…
A 携帯をずっと見ている ★★★ B 目を閉じて音楽を聴いたり、窓から雲を見て
ボーっとしている
勤務中…
A 仕事でずっとパソコン ★★★ B 仕事はパソコンや近くを見ることが多いが
意識して時々遠くを見るようにしている ★★
昼休み…
A 時には食事中も B ホットアイピローをあてて目を閉じて休む
ずっと携帯を見ている ★★★
入浴時…
A お風呂でゆっくり本を読む ★★ B お風呂でゆったり瞑想する
就寝前…
A 携帯を見ながら眠る ★★★ B 照明を落とし、ストレッチや腹式呼吸
アロマの香りに癒されて就寝
これは、ワークショップで参加者に伺った中の実例で、
Aはあるグラフィックデザイナーの方の1日、Bは私自身の生活です。
私は眼精疲労ケアを皆様にお伝えする立場ですから、
自分がセミナーでお話したことは実践していますので、ぜひ参考にしてください。
実際にはAの方のような生活をしている方が、たいへん多いのではないでしょうか。
皆さんはいかがですか?
視生活の観点から生活を見ていくと、
現代生活において、いかに近くばかりを見ているかがよくわかります。
でも、視力的には遠くがすっきり見えることを求め、
遠くがよく見える状態で近くばかり見ているから、
毛様体筋に過剰な負担がかかって眼精疲労になるんです。
せめて、休憩時間や通勤電車の中ぐらいは、
仕事で酷使している疲れた目を休めてあげるという意識を持っていただきたいです。
ボーっとする、意識して遠くを見る、目を閉じて休む
これだけで、目だけではなく、脳と心も休まります。
自分の体と心を癒すのは、自分自身です。
生活の中でのちょっとした意識改革が、目の疲れを軽減してくれますよ。
眼精疲労ケア協会会長 加藤真理