東京上野の国立博物館で行われている「光彩時空」に出かけてきました。

ライティングデザイナーの第一人者・石井幹子さんのプロデュースと照明デザインで、スペシャルライトアップ+邦楽ライブを行うというものです。

JR駅構内でイベントのチラシを見つけ、秋の夜長にうってつけの企画だな、と楽しみにしていました。



午後5時に会場に着くと、遠目からもライトアップされた本館前の樹木が怪しい魅力を醸し出しています。

すでにたくさんの人が集まっており、思い思いに散策したり、たたずんだり、生け込みの淵に座り込んだりしています。

本館前の池には樹木と建物が映り込み、とても美しい景色となっていました。



時間ごとに、建物前の広場で邦楽の演奏がなされることになっています。

まず、入り口右手の東洋館。壁にそって等間隔に下方から上に走るグレイッシュな光が、壁の凹凸とあいまって、幽玄な表情をでした。その間に挟み込まれる光が、紫、緑、黄色、、、と移り変ります。

5時30分。バルコニーに、尺八奏者が浮かび上がります。

秋風に尺八の音が響き、屋根の上には雲間に月が見え隠れします。尺八というともっと渋い音かと思っていたのですが、フルートかと思うような軽い響きの楽曲でした。

(写真)



20分後、本館前では、その名も「月」と題した、笛、鼓、三弦、箏の演奏がされ、



終わると今度は、左手奥の平成館前で、箏、ティンパニーが、レーザービームとのコラボレーション。

揃いの黒の着物姿の女性10名の箏の合奏は圧巻です。



最後に法隆寺宝物館にて、笛や鼓の演奏。水に映る赤紫や青のライトアップがムーディで素敵でした。



どこも椅子は少ししかないのですが、皆さん適当なところに腰掛けたり、ほとんど立ち見で、

ライトアップと邦楽のコラボレーションを、屋外の気楽さで、楽しめました。