今日は、チョット地味な話題になりますが、普段ルーチンとして行なっているドールの撮影手順について語ってみますね。
カメラの腕前が無くてもドールを綺麗に撮りたいと思って、試行錯誤の末に辿り着いたイリイリなりのルーチンワークです。こんなやり方はとても奇妙なものに映るかもしれませんが、まあ、気にせず説明しちゃいましょう。
主な流れはこんな感じで撮影をしています。
1) カメラの設定を確認する
2) ドレスアップ/ヘアメイクをする
3) 背景をセッティングする
4) ドールをポージングする
5) 構図を決める
6) ピントを合わせる
7) 照明を調整する
8) 露出補正を変えながら撮影する
9) 絞り値を変えて撮影する(オプショナル)
10) 画像を確認する
11) 投稿の準備をする
12) ブログに投稿する
1) カメラの設定を確認する
事前準備にカメラの設定を確認します。
今、イリイリが使っているカメラについては「カメラと三脚について」をみてくださいね。
カメラの設定は撮影の時に毎回するものではなくて、撮影機材を変えた時にするものです。ただ、間違った操作で設定を変えてしまうことがあるので時々確認するかな。あと、気分を変えたい時などにちょくちょく設定内容を見直しをすることはあります。
具体的には以下設定を確認します。
- ホワイトバランス:マニュアルホワイトバランス
オートホワイトバランス(AWB)は使いません。室内での決まった照明での撮影は光の具合が安定しているので、ちょっと手間をかけてマニュアルホワイトバランスを使います。
設定画像は我が家の照明下で18%グレーのレフ板を撮影したものを使います。詳しくはカメラのマニュアルを読んでくださいね。
- ピクチャースタイル:ユーザー設定1
今は「ユーザー設定1」を「ディテール重視」モードを基準に「コントラストを+1」「色合いを-1」したものを使っています。止まった被写体を三脚使って撮影しているのでディテールを重視して、コントラストはメリハリを少し強調するため1をプラス。色合いは赤みを強調するために−1にしています。赤みが強い方が肌の血色がよく見えるとされています。今のところはこの設定が好みですね。
- 手振れ補正:オフ
まあ、「EF-S24mm F2.8 STM」レンズには手振れ補正機能がありませんけどね。
- AF:オン
もちろんピントはAFで合わせます。AFはレンズ側のスイッチで切り替えます。(レンズによってはカメラ側で切り替える。)
- AF動作:ONE SHOT
動か無い被写体を撮る場合は「ONE SHOT」を使います。
- AF方式:1点AF
AFフレーム使ってピントを合わせるので1点AFです。
- AFフレーム:小
AFフレームは小さい方を使っています。
- 記録画質:L高画質
記録される写真はJPEGの最大サイズ(6000×4000)の高画質モードですね。RAWは記録しない。
- ISO値:ISO100固定
ISO感度が一番低いところが一番綺麗に撮れるという理屈です。
- 撮影モード:Avモード(絞り優先モード)
基本的には絞り値を優先にして、露出時間はカメラ任せですね。結構露出時間は長いです。
カメラ設定の詳細はマニュアルを参照してくださいね。ちょっと面倒なのはマニュアルホワイトバランスの画像設定でしょうか。マニュアルホワイトバランスをちゃんと使いこなせるようになると色味がかなり改善されると思います。
で、事前準備が整ったら撮影の準備です。
なお、撮影中は以下の設定を確認しながら撮ります。
・絞り値:F2.8(場合によっては変えることがあるため)
・露出補正:0〜2
・水準器:構図決める時に水平を確認。
2) ドレスアップ/ヘアメイクをする
先ずはドールにドレスを着付けます。キャラクターものの凝ったドレスはなかなか着付けが難しかったりしますね。時には、本当に着せられるのかと思ってしまうドレスもありますし、過去には無理に着せて破損する場合もありました。(ボークスさん勘弁してよ!)
多少緩かったり、きつかったりした場合はボタンの位置を変えたり、少し縫って調整したりすることもあります。
そしてドレスアップが済んだらヘアメイクですね。ドレスアップ中はWIGを外しているので、WIGオイルやWIGワックスなどを使って丁寧に整えてからヘッドに装着します。装着後に前髪などを更に整えます。
また、新品のWIGは枝毛や縮毛などが多く残っているので、丁寧に取り除きます。
3) 背景をセッティングする
イリイリはバックペーパー1枚で済ませているので、ドレスやモデルのイメージに合わせて色を決めているだけですね。
人によっては背景のセットを組む場合もあるかもしれません。イリイリの場合は、背景に掛けるお金が無い、もとい、ドール中心に写真を撮りたいと思っているので背景はシンプルになものにしています。
4) ドールをポージングする
撮影するためにドールに格好いいポーズを作ります。アニメのキービジュアルとか、ライトノベルの挿絵とかを真似ることが多いですね。
5) 構図を決める
1つのポーズに対して一番距離の遠い
「立ちポーズ」
少し寄った
「ニーアップ」
更に寄って、
「ウエストアップ」
もっと寄って
「バストアップ」、
最後に
「アップ」
などの構図を順番に撮ります。時には正方形、横長などの構図も使います。さらにアングルだとかパースだとかも考慮します。
構図決めたら三脚でカメラを固定します。
6) ピントを合わせる
基本は手前側に来る目にピントを合わせます。
こんな感じ。
カメラ側で液晶を拡大表示させて、AFフレームを目に合わせてシャッターボタンを半押しでフォーカスが合います。
7) 照明を調整する
構図を決めて、ピントを合わせたら照明の当たり具合を調整します。最近のデジイチは液晶画面が綺麗なので、液晶を確認しながら、影になっている部分がないかとか、目に入る星の位置だとか、後で撮り直しにならないようにチェックします。
照明の当て方については別の記事「照明について」を参照してくださいね。
8) 露出補正を変えながら撮影する
露出補正を0〜+2まで、1/3段ずつ連続して7枚の写真を撮ります。
こんな感じですね。
露出計とか持って無いし、素人のイリイリには見ただけでは適切な露出時間など全く分かりません。なので、チョットずつ露出補正を変えて撮って、後から適切な露出時間と思われる一枚を選ぶことにしています。ドールは動かないのと、カメラが三脚で固定されていること、あとデジカメはランニングコストが安いからできる方法ですね。
9) 絞り値を変えて撮影する(オプショナル)
パースを効かせた構図でボケ味が強過ぎる場合は、後で選べるように絞り値を変えてボケ味を変えた写真も撮影しておきます。
絞り値は開放F値の F2.8 -> F5.6 -> F8 ぐらいを撮影します。
F2.8
手前に蹴り出した足がかなりボケている。
F5.6
大分ボケ味が無くなってくる。
F8
ボケている感じはしなくなったかな。
今使っているレンズは焦点距離が短めで、割と被写界深度が深いから、これぐらいのバリエーションを撮れば十分かな。
10) 画像を確認する
1ポーズに対して「立ちポーズ」、「ニーアップ」、「ウエストアップ」、「バストアップ」、「アップ」の構図で露出補正を変えた合計35枚の写真を撮ったら、PCに画像を吸い上げて大きな画面でディテールを確認します。
パースを効かせた構図の場合は「ニーアップ」、「ウエストアップ」、「バストアップ」で絞り値を変えた写真もあるから77枚ぐらいにはなるかな。
で、ドールに埃が乗っていたり、照明の具合が悪かったり、目線が合ってなかったり、ポーズに改良の余地があったり、絞り値を調整した方が良さそうだったり、不備な点があれば撮り直しをすることもあります。この時点ではまだポーズを固定しているので、撮り直しがききますね。
PC画面で画像を確認して満足できたら、次のポーズに移ります。1度の撮影で大体5〜6ポーズぐらい繰り返しますね。
11)ブログ投稿を準備する
この時点で175〜210枚以上、時には250枚を越す写真がある。
・その中から露出の異なる連続した7枚の画像から一番綺麗な1枚を選択します。
・選択した画像をブログ用に縮小して保存します。
この時点で25〜30枚以上の写真が残る。
・更にブログ用の画像を10枚程度選ぶ。
・必要に応じて写真に特殊効果を入れる。(雪や雨などを書き加えることがあります。)
・記事を書く。(ほぼ、写真だけで大したことは書かないので、時間は掛からない)
我が家は Mac mini を使っているので、付属の「写真」アプリで管理・加工を行なっています。
特殊効果を入れる場合は「FireAlpaca」と言うフリーのソフトを使っています。
12) ブログに投稿する
最後にブログに投稿して完了ですね。
ざっと、こんな手順でドール撮影をしてブログに投稿しています。
ちゃんちゃん♪