休日の午後は、モーツァルト

 

2024年5月5日

東京国際フォーラムcホール

 

指揮:中田延亮

管弦楽:東京21世紀管弦楽団

アンヌ・ケフェレック:ピアノ

オリヴィエ・シャルリエ:ヴァイオリン

川本嘉子:ヴィオラ

 

ピアノ協奏曲第9番K.271「ジュナミ」(モーツァルト)

ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 K.364(モーツァルト)

 

もし、クラシックをリラックスするために

聴くとしたら

その最右翼は、きっとモーツァルトだろう。

 

ある意味、生活がミュージカルみたいに

自分の回りに、あるいは頭の中に

溢れる音楽をそのまま、音に変えていったのでは

ないかとさえ、思える。

そうでもなければ、30年とかの人生で

~移動だってしてるのに~

あれだけの作品を作ることはできなかっただろう。

もちろん、クラシックオタクの中には

交響曲ならセーゲルスタムがいるだろう、

という人がいるかもしれない。

確かに彼は、ウィキによれば

number 371 as of March 2024

とのことだが、

その楽器/協奏曲やジャンル、クオリティで

比肩する人はいないのではないか。

~楽聖といわれるベートーヴェンだって

オペラは「フィデリオ」しか書いていないし~

 

前半は、ピアノ協奏曲の9番、

この選択が20番台でないところが渋い。

若書きといっても、物足りなさは少ない。

そつなくまとめたオケの上で

LFJでは、おなじみのアンヌ・ケフレックが

必要かつ十分な音を響かせる。

曲の出来自体では2楽章だが

演者の個性という意味では、3楽章が出色では

なかったろうか。

オケが止まった後の、ピアノのソロが

心に染みた。

 

後半は、K364。

ベートーヴェンのトリプルよりも

ずっと面白いように思われる。

もしかしたら、最初からヴィオラ弾きになろうと

いう人はいないかもしれないが

オーケストラの中で

最大勢力ヴァイオリンで1でも2もなく

(そもそもコンマスは、第一V筆頭だし)

中間域としても、チェロでもないといった

ヴィオラの中間的な微妙な存在感を考えると

ああやって

~実はチューニングにも工夫があるらしい~

こんな風に音が違うんですよ

と主張するこのK364は

本当に名曲だと思う。