フランクは、どこの国の人?

第1984回 定期公演 Cプログラム

2023年5月20日(土) 開演 14:00

指揮:ファビオ・ルイージ

管弦楽:NHK交響楽団

ピアノ:パスカル・ロジェ

 

ピアノ協奏曲 第5番(サン=サーンス)

交響曲ニ短調(フランク)

 

作曲者フランクは、ベルギー生まれだが

ドイツ音楽の影響を強く受けていると言う。

こういう記述を読むうち

生成AIではないが、本当にどこまで

信じてよいのかと思う。

嘘とも言わないが、コピペしていくうちに

真実のようになってしまうこともあるだろう。

 

早熟の天才で

1822年生まれで1834年にリエージュ王立音楽院を卒業

1835年に一家でパリに移住している。

以降もフランス中心。

ちなみに

リエージュ音楽院は1826年に設立だから

現在は、兎も角、王立といえども、どれほど名門だったのだろうか。

(同窓のイザイは、1866年入学)

 

ボクが疑問に思ったのは

ドイツ性を強調するなら

なぜ、フランクあるいは彼の父親は、

ドイツあるいはウィーンに勉強の地を求めなかったのだろうか。

そこに触れる情報は少ない。

1つの想像は、交響曲やオペラの作曲家になろうと

考えていなかったのかもしれない。

当時のことは分からないがリエージュのある

ベルギー南部は、フランス語圏として

知られている。

○○人は、こういう性格だというのは

当たらなくもないが

やはりフランスの影響を強く受けている人なのではないか

むしろ職業人として(演奏者)オルガニストだから

バッハの影響を受け創作したのではないか。

もし、本当にドイツに何か、音楽的なルーツが

強くあるのなら、民謡とか、土着的な素材を

活用するように思う。

 

今日のルイージの指揮は

ボクが想像していたようなドイツ(笑)ぽい

暗くて、重厚な弦がぶつかってくるような感じは

しなくて、音の強弱やうねりに特徴があった。

○○風というカテゴリーでは収まらない印象だったが

3楽章の最後、もう少し、フィナーレに

そのまま、伸ばして終わるのではなく

じゃんじゃんじゃんとすると

もっと名曲度があがるような気がするが

どうだろうか。

 

前半は、同じフランスのサン=サーンス

ピアノ協奏曲5番

“エジプト風”

ボクには、スペイン風にしか思えなかったけど

かなりピアノが大活躍するのに

コンサート時のプログラム登場回数が

少ないのは何故なのだろう。

それを十八番にしているパスカルロジェで

聴くのは、貴重なことなのだろう。

凄い演奏だった。