「宝探しひとり旅」2日目。
久しぶりの東京遠征で一日の記憶情報整理に脳が追いつかなかったのか、疲れてた割には夜中何度も目が覚め4時半にはもう諦めて起床。TV点けるとNHK「名曲アルバム」ショパン作曲「雨だれ」。確かに外はまだ雨やけど、俺みたいなんが夜明け前のクラシックはダメやね。見た目ぽっこりお腹のパンイチなのに気持ちだけGACKTになる。やっぱ俺にはアニソンくらいがお似合い。速攻TV消して「第ゼロ感」聴いたよね( ̄▽ ̄;)(まあ、それはそれで結局同じ見てくれのまま流川になり切ってるからキモさは変わらんのやけど)
6時過ぎるとようやく朝番組始まってひと安心。さすが都会。日曜朝から「せっかくグルメ」の朝御飯版なんかやってる。広島ならこの時間は(誰やねん?ಠ_ಠ)なおっさんのゴルフ番組とか、中学の映像部レベル以下のペット番組とか、元祖"進撃の巨人"ウルトラマンとかがひしめくカオスタイムだ。
2日目の目的地は幕張メッセ。
早く起きたついでにさっさとチェックアウトを済ませ、敢えて最寄ではない幕張本郷まで電車移動。土地勘無さすぎてぶっちゃけ地図上ではどんくらい離れてるかピンと来ないが、まあ同じ「幕張」やし大丈夫やろ、と楽観して、メッセ目指して朝散歩スタートする
せっかく知らない町に来たんだから、その土地の空気を胸いっぱい吸い込んで、町並みやそこで暮らす人々の営みを感じながら自分の足で歩く、これ旅の醍醐味 まあ、無知故にもし地元なら絶対一人では出歩かないような一角に堂々と足を踏み入れるリスクはあるが、まだ不審者も寝てる早朝やし、自宅の前でもヤンキーにカツアゲされる我が故郷よりリスキーな場所もそうはないだろう( ̄▽ ̄;)
中国地方の田舎暮らしだと「千葉」=「今日から俺は!!」のイメージだが、短ラン金髪パーマのにも長ランウニ頭にも出会う事なく、代わりにアホみたいに長いバスに遭遇。(何じゃコリャ!?どうやって曲んねん!?( ̄□ ̄;))さすが都会はワンダーランドだ。
幹線道路沿いの小道から遠く見やれば背の高いビル群。せせこましい広島に住んでるとこういう眺めの背景に山がないのが新鮮で空の広さに圧倒される。脳内コンパスの針が壊れてる俺は(あー都会っぽい。あの辺は千葉の市街地なんかなー)とか呑気に考えてたが、実は遠く遠くに見えるアレこそが今おんどれが目指しとる幕張新都心である事を、この時はまだ知る由もない。
昼前には夏日になる予報と雨上がりの湿度の中、幕張本郷駅から40分ほど歩いてようやく久しぶりの幕張新都心到着。メインイベントはこのあとなのに、全く必要ない汗だく1万歩で既にグロッキー。この男、ホントに計画性がない。
思いおこせば2005年。仕事で初めて訪れた「50th東京モーターショー」。黒山の人だかりのGT-RプロトやレクサスLF-Shなんかそっちのけであるクルマに一目惚れして「いつかはオーナーに」と夢想してから18年。まさかその夢を叶えたその足で再びこの地を踏む事になろうとは、なんとも面白い巡り合わせ。人生て、真面目に働いてたら意外に夢叶うねんな( ̄▽ ̄;)びっくりやわ。
そして今回、新小岩遠征にかこつけて朝一から幕張メッセを訪れた目的はこちら↓
わが念願の
オートモービル カウンシル
まあ言うなれば「セレブ御用達の中古車合同展示即売会」やけど、クルマ好きを小馬鹿にしてるB◯G MOTORあたりのイベントとかと違って、その品揃えはモーターショーも真っ青の規格外。間違いなく"生涯最初で最後の出会い"が溢れる夢の箱だ。
では、その模様をお伝えする前に、俺から皆さんに一言だけ。
憧れるのをやめましょう。
右を見ればフェラーリがいたり、正面にはマセラティがいるし、左見ればアストンマーチンがいたり、クルマ好きなら誰でも知ってるモデルが沢山あると思います。でも、憧れてしまっては撮れないので。僕らは今日撮るために来てるので、今日一日だけは憧れを捨てて、撮ることだけ考えていきましょう。
さあ、行こう!
(どっかで聞いたことある?気のせいやろಠ_ಠ)
入口階段降りると、いきなりポルシェのロードカーの伝説揃い踏み。上から、911系譜の始まりナロー911に、家鴨尻マニア悶絶のナナサンカレラに、ハイテクおばけ959、そしてポール・ウォーカーの墓標カレラGT。いやのっけからコレかい( ̄▽ ̄;) 震えが止まらんわ。
そのお隣はアルピーヌ。おいおいマジか、A110Rあるやんけ( ̄▽ ̄;) さすがに今や他社の広告塔と化した「フェルナンド・アロンソ」ではないけど、めっちゃイカす 往年のオリジン1600Sと並べる演出がまたいとニクし。
まじめまじめまじめ(自称)な三菱は、軒先にドドーンとどえらいパイクスピークモンスター、ミーブ・レボリューションⅢ置いて掴みはOK。てか掴み凄過ぎて他の展示車は一切目に入らず(笑)良し悪し!
本田さん家には、まさかまさか幻のスポーツ360。メーカー出展なんでもちろんモノホン。開発当時は市販が見送られたモデルだが、このままEVコンバートして売り出したら、今一番金持ってる世代が入れ食い確実。
我が地元のマツダは・・・なんだこりゃ?MX-81?アリア?知らんಠ_ಠ 81年の東モに出展されたベルトーネ設計の"未来のファミリア"コンセプトらしい。回転ベルトみたいなハンドルが斬新だが、昭和の頃にウチの親父が来てたチョッキと同じ柄のシートが郷愁を誘う。ちなみにマツダさん。わざわざ今更、化石みたいなRX-8ハイドロジェンも持ち込んでたけど何アピール?ಠ_ಠ
メーカー出展のオレ投票第一位は問答無用で、国内初公開となるMC20・チェロを持ち込んだマセラティ。プリマセリエ・ローンチエディションなる限定仕様でアクアマリーナのボディカラーが最高 しかもその露払い役がミストラル・スパイダーてどんだけ贅沢!?( ̄▽ ̄;) (◯ツダさん、分かる?観たいのはこういうのなんよ)いやー眼福過ぎて視力上がったわ。
富士モータースポーツフォレストからはルマン24時間レース100周年を記念して博物館所蔵のルマンファイター2台、ベントレー4 1/2 と トヨタTS050 HYBRID。1928年優勝車レプリカのベントレーはともかく、ここ数年無敵を誇るハイパーカーGR010ではなく、ダントツ優勝まで残り5分で「ノーパワー!」リタイアとなった無念のTS050を持って来てくれた事にスタンディングオベーション(元々立ち見やけど)
「エンツォ・フェラーリ生誕125周年記念企画」
これがまたエグい。まじでエグい。( ̄▽ ̄;) 俺みたいな生粋の田舎庶民には衝撃強すぎるラインナップで身体中の穴から変な汗が出る。
まずは288GTO。グループB規格のバケモノ。日本への正規輸入は1台て聞いた事あるけど、まさかコレ!? 来て良かった(T ^ T) 皆さん!GTOは実在しましたよ!
そのお隣には、もはや説明無用俺世代の夢の最高峰 F40。いかん(T ^ T)カッコ良すぎて身の毛がよだつ。フィオラバンティ
マジ神(T ^ T)
そのまた隣にはF50。愛すべき駄馬F92A由来の心臓搭載して、F1でさえセミATなのにコイツ6MT。もし俺が乗ったら、間違いなくスタート即クラッシュでYahoo!のトップに記事が躍る。
"スペチアーレ祭り"のトリを飾るのはエンツォフェラーリ。走る創業者。この前スピード違反で捕まった奥山さん作品。同じネーミングルールなのに「マツキヨ」みたいな安っぽさがないのは流石のブランド価値やよな。
しかし、まさか自宅で祀ってる御神体の1/12トリオの実車を一度にこの目で拝める日が来ようとは。しかしこうなると1/12GTOも揃えてカルテットにしたくなる・・・マズいぞ( ̄▽ ̄;)
加えて、シャレにならんのがコレ↑。フェラーリ日本進出50周年を記念して日本のために限定10台製作されたJ50。ミニカーすら持ってないレアモデル。こんなんもう絶対2度と観れんやん(T ^ T) 合掌。
締めはこれまたお初にお目にかかりますモンツァSP1。今は亡きマルキオンネさんの鶴の一声で誕生した現代版750モンツァ。その曲面美はもう芸術の域。こういうクルマてどういうステップで作られてんのやろ?ಠ_ಠ どんだけ金かけてもウチからは絶対こんなの生まれんわ。
てか、このブースだけで一体時価総額何10億?もうひとつのポルシェ企画の4台と合わせたらそれはもうとんでもないことに・・・考えるだけで毛が抜ける( ̄▽ ̄;)
ただ、そんな竜宮城みたいなブースに負けず劣らず強烈に俺の印象に残ったのが、愛知の自動車エンジニアリングサービス企業「AIM」さんが持ち込んだ1台のEVコンセプト。
AIM EV SPORT01。
4mを切るコンパクトさと、やたらごてごてと部品付けるしか能のない装飾依存の国産メーカーに対するアンチテーゼ的な、シンプルでありながら殊更EVアピールもないセミレトロなスタイリングは素人目にも秀逸 それもそのはず。デザインはあの中村史郎さんだと聞けば納得。"引き算の美学"ってこういう事でしょ。まだコンセプトの段階でパフォーマンスの程は不明だが、やっと来るべきEV時代にも希望がもてるモデルが出て来た
IRASは物陰からコッソリとAIMさんを応援しています。
[了]