2019年6月初旬、千葉県成田市にある成田山新勝寺へ参拝に行きました。梅雨到来の直前、カラッと晴れたこの日はまるで初夏のような日差しで、ただ歩いているだけで汗が吹き出るような気温でした。

 

 

 

JR成田駅から続いている成田山の参道は、緩やかな下り坂となっています。左右に立ち並ぶ土産物屋と飲食店を眺めながら歩いていくと、アッという間に時間が過ぎていきます。

 

 

 

昔ながらの風情あふれる建物が未だに残されています。この日は休日だったこともあり、参道は多くの観光客で賑わっていました。

 

 

 

緩やかな坂を下っていくと、成田山新勝寺の入口となる総門が見えてきます。2008年に建立された総門の楼上には、十二支の御本尊が安置されています。

 

 

 

重厚な造作の総門をくぐると、すぐその先には仁王門の姿が見えます。成田山の身代わり守りは、仁王門の上棟式当日に足場から転落した大工が無傷だった代わりに、身に付けていた成田山の手形が割れたことがその始まりといわれています。

門をくぐって本堂へと向かうためには急な石段を登らなければなりませんが、参道から左手奥にはエレベーターも設置されています。

 

 

 

魚河岸講から奉納された大提灯が目を引きます。1831年に再建された仁王門には、門の左右に二尊の金剛力士が安置されています。

 

 

 

仁王門をくぐってその先右手にある仁王池の中央には、その形から名付けられた亀石があります。この岩の上で甲羅干しをしている亀の姿を見ることができます。

 

 

 

仁王門から続く53段の石段を登ると、成田山新勝寺の大本堂があります。ここでは連日法会が執り行われており、この日も14時から行われた御護摩御祈祷に参加しました。

 

 

 

2008年に修復工事が行われたばかりの三重塔は、1712年に建立されたとは思えないほど色鮮やかで、青空を背景としたその対比がとても美しかったです。

 

 

 

大本堂の右手側には、1722年に建立された一切経堂があります。何度も修復を繰り返してきた堂内には、約2千冊の一切経が収められています。入口の額は、江戸時代中期に寛政の改革を行った松平定信の手によるものです。

また隣にある鐘楼は1701年に建立されたもので、毎日朝昼夕の3回、人の手によって辺り一帯に時を告げる鐘を鳴らしています。

 

 

 

同じく大本堂の右側にある聖徳太子堂は、1992年に建立されたもので、聖徳太子の理念に基づき、世界平和を願って建てられたものです。堂内6面に壁画が描かれ、そこには聖徳太子像が安置されています。

後編に続きます。