イラン西部のケルマンシャーを
訪れた話を続けます。
市内中心部から5キロほどのところに、
ササン朝ペルシア(3~7世紀)時代の遺跡、
「ターゲ・ボスターン」があります。
行く手には、前回までと同じく
岩山が迫っていて(↑右)、
その辺りが目的地のようです。
遺跡までの道のりにはずらり、
レストランが並んでいます。
店頭にはケバブを焼く炭があちこちに。
お昼前で、まだ閑散としていました。
入場料を払って、
ターゲ・ボスターンの敷地内へ。
正面の岩山がくり抜かれているのが
すぐに目につきます。
ここも、イラン人3万リアル(約100円)、
外国人は20万リアル(約670円)という差でしたが、
ここの担当者は、
イランに住んでいるなら、と
3万リアルで入れてくれましたm(__)m
どの施設も、こういう感じで
担当者の判断によります。
人のいない土産店、
その向かい、岩山の手前には
前回ビーソトゥーンでご紹介したのと同じく
湧水らしき、澄み切った青緑色をした池がありました。
岩の洞窟は、大小2つ。
一番奥(↓右)にも、
岩肌に彫られたレリーフが見えます。
その手前には、
これまた雪どけ水と思われる水流が
宝石のように輝いています。
一番大きい洞窟が、一番見ごたえがあります。
上部の天使像。
内部の上半分は、
ホスロウ2世(↓中央)の叙任式の様子だそうです。
下半分にも、ホスロウ2世(↑)。
いずれも彫りが深いうえ、
洋服の装飾など細部までこだわって作製された様子が
時を経て、また少し離れた場所からだったのですが、
よくわかります。
向かって左手の壁の上部。
色が残っています。
この部分は18世紀に加えられたんだとか。
その下部には、ゾウの背に乗った
戦いのシーンが表現されています。
隣の洞窟は、もう少しシンプルです。
シャープール2世と、
その孫のシャープール3世の像だそうです。
奥の岩肌。
戦勝記念かつ、叙任式の様子で、
ローマ皇帝が踏みつけられているようです。
ここの説明表示はいずれも、
石にペルシャ語と英語が
彫ってあるスタイルでした。
レリーフもいいけれど、
子どもたちには池のほうが魅力的!
最初にご紹介した土産店の
後ろ側にも、池。
かもさーん!と手を振る子供たち。
悠々と湛えられた水に、澄んだ空気。
癒されまくりでした。
帰る頃にはどのお店も
ケバブの煙を、もくもくもく。
気付いたらお昼ご飯の時間でした。
というわけで次回は、
ケルマンシャーの郷土料理の話題です^^