「関東財務局 証券統括監査官」からの封書が・・・

ひいぃっ

なになに、何か悪いことしたっけ

証券統括監査官って、何だかお1人のような気がしますが、多分、部署の名前なんでしょうね。
関東財務局の「書類提出先・照会先一覧」というページを見ると、非常に多くの書類提出先に分かれています。
何でこんな名前なんだろうね。
(ちなみに、インサイダー取引摘発で名前を馳せている証券取引等監視委員会。
委員会っていうから、10~20人くらいでやっているようなイメージがあるでしょ。
これ平成23年度末の定員が704人

悪いやつらは見逃しません

それはさておき、証券統括監査官って、私はめったに関係することはないのですが、
時折、経営者や元役員で今は外部大株主っていうような方の大量保有報告書の関係で
お問合せをしたりすることがないわけではありません。
感覚的には、東証の上場会社担当、というような感じかな。
いや、東証ほど、セクター分けして担当会社を決めているわけではないでしょうから、関係性はもっと希薄ですね。
で、そのお手紙は、決して当社が何かまずいことをしでかしたわけではなく、この時期によくある「有価証券報告書レビュー」という書類でした。
■金融庁 「有価証券報告書の作成・提出に際しての留意事項と有価証券報告書レビューの実施について」
http://www.fsa.go.jp/news/23/sonota/20120330-15.html
これは、2年ほど前まで行われていた「有価証券報告書の調査票」に代わるものと理解すればよいでしょう。
過去ログではこんな話題も。
■有価証券報告書の重点審査事項
http://ameblo.jp/ir-man/entry-10103245341.html
去年あたりは、ランダムに当たった会社に調査票を送ります的な扱いだったようですが、
今年の金融庁のページの書き方だと、所管の財務局から(全社に)送っているようです。
全社に送るんだったら、以前のようにまたHPからダウンロードするようにしておけば、国費の削減になるのに・・・。
お国の財政が厳しいんだから、そういうところは気をつかってもらわなくちゃ

さて、今年の調査項目は・・・。
1.比較情報に関する注記
(1) 貴社の連結財務諸表に係る注記のうち、当連結会計期間(又は当事業年度)に係る注記を行ったが、前連結会計期間(又は前事業年度)に係る注記を行っていないものはありますか。
(2) 上記(1)について「ある」と回答した場合、該当する注記事項及び前連結会計期間(又は前事業年度)に係る注記を行っていない理由を選択してください。
〔理由の選択肢〕
① 会計方針等に関する事例であり、当連結会計期間(又は当事業年度)に係る連結財務諸表等の理解に資すると認められる場合に該当しないと判断したため
② 性質上、比較情報が不要と考えられる注記事項であり、当連結会計期間(又は当事業年度)に係る連結財務諸表等の理解に資すると認められる場合に該当しないと判断したため。
③ その他
(この場合、以下に具体的な理由を記載する。)
2.遡及適用に係る注記
(1) 会計方針の変更を行ったなどの理由により、過年度の連結財務諸表等に与えた影響を注記した事項がありますか。
(2) 上記(1)で「ある」と回答した場合、該当する注記事項を記載してください。
(3) 過年度の連結財務諸表等に与えた影響を注記している場合、当該影響額の算定根拠を、該当する注記事項ごとに記載してください。
注記事項: (フリー記述)
過年度の連結財務諸表等に与えた影響額:
当該影響額の算定根拠:
<これら3項目の記載欄が5カ所設けられている>
(4) 過年度の連結財務諸表等に与えた影響の注記を行っていない場合、その理由を選択してください。
〔理由の選択肢〕
① 会計処理の変更等を行っていないため
② 当連結会計年度等の期首における遡及適用による累積的影響額を算定することはできるが、下記の理由により前連結会計年度等の期首における累積的影響額を算定することが実務上不可能なため
③ 下記の理由により、当連結会計年度等の期首における遡及適用による累積的影響額を算定することが実務上不可能なため
④ その他
(②、③の理由または④その他の場合の理由記載欄)
といった内容で、A4表裏の2ページの調査票になっています。
ご丁寧に、返信用封筒までついてます。
返信はFAXか、PDFかWordファイルを金融庁HPからダウンロードして記入し、メールで返送で十分でしょ。
カネかけすぎ。
さてさて、今回はどの質問項目にトラップが仕掛けられているのかな・・・

監査法人さんと相談して、「ま、いっか~」としたようなところを、そのときの事情を忘れて素直に回答してしまって、
後で証券統括監査官からのお電話で
「このような記載にした理由はなぜですか

「・・・。


ということにならないように、回答には細心の注意を払いましょう(笑)