北海道旅行中、こちら下矢印を読んでいました。


大卒で働き始めてこれまで、私自身の反省として「"真面目に頑張っていれば、誰かがそれを見ていて、評価してくれる"という思いは、甘えでしかない」ということがあります。

振り返ると、若い頃は、(それはそれでどうかと思いますが)若いというだけで、ちょっと頑張っていれば、引き上げてくれるくれる人に遭遇する可能性は高かったように思います(ただ、それは「若い女子」という下駄を履いているからであって、自分の実力ではないということも数えきれないほどありました。)。

自分に染み付いた"甘え"を捨てて、これからのキャリアをどう構築していくか??について思いあぐねていたタイミングでしたので、本のタイトルを見て興味を持ちました。

読みながら思ったことの一つは、出井氏の『人生の経営』下矢印に、私と同様、ご著者の方も感銘を受けられたのだなということ。


「一人ひとりがその人自身のCEOであり、それぞれの信じるビジョンを描き、その実行のために決断、アクションを起こす必要があります。
自分でできないことは周りの力を借りて、またあなたが得意なことは、その力を周りの人のために使いながら、いくつになってもあなた自身があなたの人生のCEOであることを忘れずにいてください。」

というコメントは、強い気持ちを持つよう促すと同時に、心強い応援メッセージとして心に刻んでいます。

以下、備忘録メモです。

ジンジャーブレッドマンp.154
自分株式会社のCEOとして、今の「ポジショニング」をベースにいかに自分株式会社の価値(自分の価値)向上につなげるかを考えて対応する必要があるのです。
「頼まれたからやる」のではなくて、あなた自身の最適な関わり方や価値の示し方を含めて「こういう風にしたい。なぜならば〜」と提案していく方向にマインドを切り替えていくことが大切です。

ジンジャーブレッドマンp.218-221
メンバーが仕事のやり方を変えてくれなければ、どんなに立派な変革施策も「絵に描いた餅」になってしまい、成果に結びつきません。
人間は、誰しも「今のままでいる」ことが一番楽なので、「変わらなくたっていいじゃないか」という現状維持思考が非常に強い生き物であるということを肝に銘じなければなりません。
アガサ・クリスティーも、「The tragedy of life is that people do not change」と言っているくらいです。
変革施策の意味や狙いをメンバーに適切に受け止めてもらい、彼らにこちらの意図に沿う形で意識や行動を変えてもらうには、どのようにメッセージを組み立てたらよいのでしょうか。
①変革の必要性
「なぜ変わる必要があるのか/何が変わるのか/どこへ向かうのか」
変革を迫る環境トレンドと、それへの対応としての変革の内容や方向性
②一人ひとりに求められる変化
「どのような発想や行動の変化が求められるのか」
①の変革を具体化する上で、各メンバーに求められる仕事のやり方・考え方の変化
③提供できるサポート
「リーダーとして(或いは会社として)一人ひとりが求められる変化を実現するために、こういう風にサポートする」
②の発想や行動の変化を実現するために提供される施策やプログラムなど



ジンジャーブレッドマンp.255-257
Aspirationとは、日本語では「願望」とか「大志」と訳されますが、その語源はラテン語の「息を吹き込む」という動詞にあるそうです。
あなたが心から願っている何か(あるべき姿)が具体的にイメージできるようになれば、それがあなたにとってのアスピレーションの原点になるはずです。
現在(2023年1月現在)日本マクドナルドホールディングスのCEOを務められている日色保さんは、メディアの取材でリーダーの育成や選抜に関して重視するポイントを聞かれた際に、いくつかの要素を挙げて説明してから、「後は、アスピレーションがあるかですね。大きな成果を出せるポジション、仕事への意欲がどれくらいあるかです。これは、意外にない人がいます。日頃、ばりばり仕事をしていても、そうじゃないのです。いざ、先頭に立って変化をドライブしていけるかどうか。その見極めも重要だと思います」と語っています。

富士山2024年 18冊目