昨日で終戦から76年が経ちました。
最近はAIでカラー化した、戦時中の写真を目にする機会が増えましたよね。
以前も書いた気がしますが、娘たちが生まれる前に行った知覧の特攻平和会館があまりに衝撃的で、一緒に回った男性上司共々、涙なくして展示を見ることが出来ませんでした。
展示コーナーでは、間もなく回天に乗り込んで出撃を控える、確か慶應の学生さんだったと思いますが、彼がこっそり戦争や特攻に関する本音を録音して遺した音声を聞くことができるようになっていて、それを聞いてまた、胸が締め付けられる思いがしました。
肉声が、今も耳に残って離れないといいますか。
空襲や2発の原子爆弾で、何の罪もない人々の生活が一瞬にして消え去ったこと。
戦争の名目で、日本も多くの人の命を奪ったこと。
私自身、「戦争」については映像や文字でしか見たことがないものの、映像や文字を見る度に「二度とこのようなことを起こしてはいけない」と、強く思います。
最近、下娘に読み聞かせをしていて、「忘れられない一冊」になった絵本がありました
ヒロシマに住んでおられた、ごくごく一般的なご家庭の日常生活を記録した写真集です。
お父様の趣味が写真撮影だったことから、マメに日常生活を記録していらしたようです。
我が子が川で歓声をあげて遊ぶ様子を撮影し、アルバムにその写真を貼った脇には、「自分も子どもの頃、こんな風に川で遊んだ。これから、何世代も子どもたちはこうやって遊ぶのだろう」という旨のコメントを添えていました。
ですが、あの日、原爆によって、ご家族全員が影も形も残すことなくこの世から消えてしまいました。
当たり前のように思い描いていた、何世代も先の子どもたちの遊び声も、あの日、プツリと断ち切られてしまった。
戦争というのは、なんて悲しく、罪深い所業なのだろうと思います。
今週、やはり下娘とこちらの絵本を読んでいます。
ほぼ絵だけの、非常にシンプルな絵本なのですが、だからこそ、谷川俊太郎さんが込めたメッセージが刺さります。
No more war
戦争を知らない私たちだからこそ、
戦争の無い日常が子どもたちの更に先の代まで続くよう、
映像や文字が訴えかける戦争の悲惨さ、悲しさを受け止めて、
語り継いでいきたいですね。