オークス(GI) … 2024/5/19(日)東京競馬場


先週のヴィクトリアマイルは、よもやよもやのテンハッピーローズが勝ち、単勝2万馬券の大荒れ。津村騎手の初G1制覇となった。逃げ先行馬がやりあって、ハイペースになったとは言え、荒れ過ぎの結果であった。今週は、3歳牝馬の女王決定戦オークス、桜花賞馬の2冠達成に期待がかかる。堅い軸と思いきや、まさかのJモレイラ騎手が、自国のG1騎乗を優先し帰国してしまった。それでも馬の実力は抜けていると思うが、果たして2冠達成なるか。また、相手は桜花賞組か、別路線組か、熱い戦いに期待しましょう。



◎⑭ライトバック111牝3坂井…4戦2勝3着1回のキズナ産駒、母父はExceed And Excel。前走の桜花賞では、上がり最速で差してきて3着であった。元々、折り合いが難しい馬であり、アルテミスSでは、4着に惜敗した。しかしながら、鞍上坂井騎手になってからは、落ち着いて乗れており、最後の末脚につながっている。血統的にも距離伸びてよいキズナ産駒であり、父のダービー同様にエピファネイア産駒に勝つシーンに期待を込めて、本命に推す。


○⑦ステレンボッシュ114牝3戸崎…5戦3勝2着2回とオール連帯のエピファネイア産駒、母父はルーラーシップ。桜花賞馬であり、阪神JFは2着と、間違いなく世代のトップクラスにいる馬。桜花賞では鞍上Jモレイラ騎手の好騎乗もあり、快勝したが、今回は戸崎騎手に乗り替わった。鞍上弱化が少し気になるが、対抗以下にはできない実績の持ち主であり、1番人気でも対抗に推す。


▲⑬スィープフィート110牝3武豊…7戦2勝2着2回のスワーヴリチャード産駒、母父はディープスカイ。前走の桜花賞では、ライトバックに次ぐ末脚で4着と好走した。元々、オークスと相性の良いチューリップ賞の勝ち馬でもある。鞍上も武豊騎手に乗り替わってから好成績であり、手も合う相棒である。血統的にも距離伸びてよい方で、府中得意なスワーヴリチャードとディープスカイの組合せなら、一発があっても驚けないと考えて、単穴に推す。


☆⑤コガネノソラ103牝3石川…6戦3勝2着1回のゴールドシップ産駒、母父はロージズインメイ。ステレンボッシュと並ぶ3勝馬であり、前走のスイートピーS勝ちまで3連勝と勢いは1番である。府中コースで2勝あげている点も強調でき、桜花賞組以外なら、この馬かもと思わせる。血統的にもオークス馬ユーバーレーベンと同じ組合せであり、特注に推す。


△①ミアネーロ106牝3津村…3戦2勝5着1回のドゥラメンテ産駒、母父はPulpit。菜の花賞では、不利を受けての5着と不完全燃焼

であったが、フラワーCでは差し切り勝ち、2勝目をあげた。鞍上津村騎手は、先週のG1ヴィクトリアマイルよりも、オークスに色気があるとのことで、底を見せていないこの馬への期待も込めて、押さえることにする。


△⑫チェルヴィニア109牝3Cルメール…4戦2勝2着1回のハービンジャー産駒、母父はキングカメハメハ。母チェッキーノはオークス2着であり、母の雪辱なるか。元々、伝説の新馬戦で2着、その後未勝利を6馬身差圧勝、そしてアルテミスS勝ちと実績は折り紙付き。前走の桜花賞は休み明けで、13着と惨敗したが、叩いた今回はもう少しやれるはずである。2番人気と売れ過ぎの感はあるが、一応押さえる。


△⑰タガノエルピーダ109牝3Mデムーロ…4戦2勝3着1回のキズナ産駒、母父はキングカメハメハ。新馬勝ちの後、朝日杯に挑戦して0.2差の3着に好走した。チューリップ賞では、やや重馬場と大外枠がこたえて4着に惜敗し桜花賞には出られなかった。そして、前走忘れな草賞2000mでは、1.59.4の好時計勝ち、オークスに出走可能となった。


ビクトリアマイル(GI) … 2024/5/12(日)東京競馬場


先週のNHKマイルカップは、最後の直線で、締付け・斜行・不利があり危険な騎乗、JRAの裁定を含めて残念なレースであった。もう少し出走頭数を減らした方が良いのかもしれない。今週は牝馬マイル女王決定戦、古馬が少なくフルゲートにはならず、フェアな騎乗を期待したいと思います。昨年のワンツーは引退、3着4着も不参加、昨年の三冠馬も出走せず、G1馬が2頭のみと寂しい状況。それでも明け4歳馬が多数出走し、盛り上げる。良馬場の熱い戦いに注目しましょう。



◎⑩ナミュール115牝5武豊…15戦5勝2着3回のハービンジャー産駒、母父はダイワメジャー。昨年秋は牡馬相手にG1マイルCS勝ち、前々走と前走は海外G1で3着2着と、世界レベルのマイラーである。鞍上に新パートナーの武豊を迎えて、万全の状態。負ける理由が見つからず、1強と信じて大本命に推す。


○③スタニングローズ牝5西村…14戦5勝2着2回のキングカメハメハ産駒、母父はクロフネ。一昨年のオークス2着、そして秋華賞馬であり、実績は十分。マイルも2勝しており、母父クロフネと考えると、マイル適性が高くても不思議ではない。前走のG1大阪杯では、長期休み明けなのに、逃げて見せ場たっぷりの好走。叩いた今回は、本来の走りが期待でき、対抗に推す。


▲⑧サウンドビバーチェ108牝5松山…13戦3勝2着2回のドゥラメンテ産駒、母父はJohan Cruyff。昨年の5着馬であり、上位4頭が不在だけに、好走しても不思議ではない。昨年同様、松山騎手が騎乗してくれることも強調材料と言える。全3勝と2着1回がマイルであり、生粋のマイラー。休み明けの前走を叩いた上昇度、激走に期待して単穴に推す。


☆①ライラック111牝5戸崎……15戦2勝2着1回のオルフェーヴル産駒、母父はキングカメハメハ。一昨年のエリザベス女王杯2着、昨年は4着と実績は十分。一昨年ではあるが、中山マイルのフェアリーSでは、二冠馬スターズオンアースを下して1着になった。府中コースも府中牝馬Sで僅差の3着に好走した実績があり、期待を込めて特注に推す。


△④コンクシェル103牝4岩田望……16戦5勝2着2回のキズナ産駒、母父はGalileo。唯一の連勝馬ではあるが、前走1着馬は何故か勝てていないジンクスがあるとか。ベストは4勝をあげている1800mかもしれないが、今回唯一の逃げ馬であり、3着までに逃げ残って大穴をあけるかもしれない。そう考えて、押さえることにする。


△⑥マスクトディーヴァ114牝4Jモレイラ…7戦4勝2着1回のルーラーシップ産駒、母父はディープインパクト。阪神1800mのローズSをレコード勝ちし、秋華賞は三冠馬リバティアイランドの2着と、4歳牝馬の中ではトップクラスである。しかしながら、牝馬限定戦にしか良績がなく、東京新聞杯では6着に惨敗した。前走阪神牝馬Sも勝ってはいるが、ウンブライルに半馬身差まで迫られており、それ程の強さは感じられない。それでも、モレイラマジックで好走する可能性もあり、押さえることにする。


△⑦ハーパー112牝4池添…9戦2勝2着2回のハーツクライ産駒、母父はJump Start。昨年の三冠レースでは、桜花賞4着、オークス2着、秋華賞3着と堅実に走っている実績馬。その後もG1のみを使われており、前走も大阪杯で13着であった。元々、府中マイル重賞のクイーンCを勝っており、マイル適性が高いのかもしれない。今回、池添騎手に乗り替わり、新たな味を引き出せれば、好走する可能性もあると考えて、押さえることにする。


NHKマイルカップ(GI) … 2024/5/5(日)東京競馬場


先週の天皇賞・春は、テーオーロイヤルが初G1制覇を果たして、堅い決着となった。今週は、3歳のマイル王決定戦、しかも今年は牡牝の2歳チャンプが激突する珍しいケース。果たして2強対決で堅く収まるのか、はたまた昨年のように大荒れか、若駒の熱戦に注目しましょう。


◎⑭アスコリピチェーノ113牝3Cルメール…4戦3勝2着1回のダイワメジャー産駒、母父はDanehill Dancer。牝馬の2歳チャンプ。阪神JFを好時計で勝利。前走の桜花賞では、鞍上のせいもあり、2着に惜敗した。今回は、落馬の怪我から復帰したルメール騎手の騎乗が決まり、正に鬼に金棒。1番人気ではあるが、本命に推す。


○⑤ボンドガール106牝3武豊…3戦1勝2着2回のダイワメジャー産駒、母父はTizway。ウマ娘の藤田普氏の所有馬、半兄はダノンベルーガという良血馬。伝説の新馬戦の勝ち馬。外傷で阪神JFを回避し、抽選に漏れて桜花賞には出走できず、不運な馬。しかしながら、前走は半年の休み明けでNZトロフィーに出走し、2着に健闘した。叩いた今回は、大きな上積みが期待でき、鞍上武豊の区切りの4,500勝に花を添えるかもしれない。


▲⑮マスクオールウィン104牝3岩田康…7戦2勝2着2回のドレフォン産駒、母父はハーツクライ。伝説の新馬戦の4着馬。前々走のフェアリーSでは、大外からの末脚が抜群であり、中山コースで33秒9というなかなか出ないタイム(皐月賞の上がり最速と同タイム)であった。前走の桜花賞は、阪神競馬場への輸送もあり、14着と大敗したが、輸送のない今回は、巻き返しがあっても驚けない。一発を期待して、単穴に推す。


☆⑫ゴンバデカーブース112牡3Jモレイラ…2戦2勝無敗のブリックスアンドモルタル産駒、母父はディープインパクト。サウジアラビアRCで、ボンドガール、シュトラウスに勝利した馬。暮れのホープフルSは、取消しとなり、今回が休み明け初戦となったが、レベルの高いサウジアラビアRCを勝った素質馬。鞍上に土曜日5勝の固め打ちをした、好調モレイラを迎えての好走に期待して、特注に推す。


△②ノーブルロジャー110牡3松山…3戦2勝2着1回のパレスマリス産駒、母父はモアザンレディ。マイルで2連勝した実績馬。シンザン記念では、後方から差してNZトロフィー勝ちのエコロブルームを下した。前走の毎日杯では、やや重で1800m、逃げたメイショウタバルを捕まえきれなかったが、2着を確保した。


△⑯ジャンタルマンタル117牡3川田…5戦3勝2着1回のパレスマリス産駒、母父はWilburn。牡馬の3歳チャンプ。共同通信杯と皐月賞でジャスティンミラノに完敗した。皐月賞から中2週で、再度の関東輸送、上がり目はあまり感じられない。朝日杯FSと阪神JFを比較して、牝馬の方がレベルが高いのは明らか。人気でも押さえるか、思案したが、3着ならありえそう。


△⑱アルセナール108牝3横山武…2戦1勝2着1回のエピファネイア産駒、母父はダイワメジャー。府中マイルを2戦して、クイーンCで2着を確保した。ナミュールの半妹という良血馬であり、もっと押さえる競馬をすれば、末脚は切れるはず。ルメール騎手からの乗り替わりはマイナス材料も、横山武騎手なら及第点と考える。