朝日杯フューチュリティステークス(GI) … 2025/12/21(日)阪神競馬場


先週の2歳牝馬G1は、重賞勝ち馬不在にて荒れた結果となった。今週の2歳牡馬G1は重賞ウイナーが4頭も出走し、堅い決着となりそうである。昨年は京都コースということもあり、スローペースで前残りとなったが、阪神コースなら差し競馬になると思われる。次週土曜日に2000mの2歳G1ホープフルステークスが控えており、このレースはマイル王者決定戦の様相である。馬場状態が気になるところではあるが、来年につながる馬たちの活躍に期待したい。



◎⑩ダイヤモンドノット110牡2Cルメール…5戦2勝2着1回のブリックスアンドモルタル産駒、母父はディープインパクト。1200mの新馬戦と未勝利で惜敗したが、1400mになって未勝利勝ち、OPもみじS2着のあと、京王杯2歳Sを3馬身差で圧勝した。マイルは初であるが、鞍上は引き続きルメール騎手であり、金子オーナーの馬、そして福永厩舎の初G1制覇に期待して、当初予定どおり、本命に推す。


○⑧カヴァレリッツォ110牡2Cデムーロ…2戦1勝2着1回のサートゥルナーリア産駒、母父はハーツクライ。このレースはハーツクライ関連血統が活躍する傾向にある。中京マイルの新馬戦を豪快に差し切って5馬身差の圧勝。前走の京都マイルG2デイリー杯2歳Sは、先行しレコード決着の頭差2着と惜敗したが、3着馬とは5馬身差あり、一騎打ちであった。今回は脚質から逆転の可能性があると考えて、対抗に推す。


▲⑫アドマイヤクワッズ111牡2坂井…2戦2勝のリアルスティール産駒、母父はZoffany。東京マイルの新馬戦を上がり最速で差し切って勝利した。前走のデイリー杯2歳Sでも上がり最速でカヴァレリッツォを差し切ってアタマ差で勝利した。スピードのある差し馬であり、馬場悪化はプラス材料とはいえない。それでも実力はあるため、単穴に推す。


☆⑬リアライズシリウス109牡2津村…2戦2勝のポエティックフレア産駒、母父はステイゴールド。やや重の東京マイル新馬戦を逃げて7馬身差で圧勝した。前走の新潟2歳Sでは2番手からの競馬で、その後阪神JF3着になるタイセイボーグに、4馬身差を付けて快勝した。今回の馬場状態を経験していることもあり、人気にはなっているが、特注に推す。


△③エコロアルバ111牡2松山…2戦2勝のモズアスコット産駒、母父はフレンチデピュティ。新潟1400mの新馬戦を中段から差し切って快勝した。前走の東京マイル戦サウジアラビアRCでは、出遅れて最後方から豪快に追い込んで勝利したが、直線の長い東京コースならではのレース。今回はやや重であり、追い込む脚質は向かないとは思うが、一応押さえることにする。


△⑨スペルーチェ牡2三浦…2戦1勝2着1回のレイデオロ産駒、母父はアグネスタキオン。新馬戦では2番手からの競馬で、勝ったアドマイヤクワッズから4分の3馬身差2着に惜敗した。新馬戦と同じく東京マイルで行われた未勝利戦では、中段から上がり最速で差し切って勝利した。時計的には新馬戦よりも遅かったが、差し競馬で勝てたところは、自在性の高さと評価して、押さえることにする。



阪神ジュベナイルフィリーズ(GI) … 2024/12/14(日)阪神競馬場


新ダート女王誕生に沸いた中京から、阪神へ舞台を移して、今週は若き2歳女王決定戦となる。昨年は京都開催であったため、少し違った気もするが、やはり距離短縮組が活躍する傾向は継続されると考える。今年は重賞勝ち馬が不在であり、1勝馬の抽選も13分の7と多く、荒れる要素が満載にも思える。さらに土日は雨予報でもあり、難解になりそうである。



◎④アランカール107牝2北村…2戦2勝のエピファネイア産駒、母父はディープインパクト。母はオークス馬シンハライトと超良血馬である。1800mやや重の新馬戦を4馬身差で勝利したとおり、スタミナはある。前走は阪神マイルのOP野路菊賞を3馬身半差で勝利した。両レースともに上がり最速で差し切っており安定した勝ち方である。人気ではあるが、来春への期待を込めて、本命に推す。


○⑥アルバンヌ牝2坂井…3戦2勝2着1回のアドマイヤマーズ産駒、母父はAustralia。父はダイワメジャー産駒であり、朝日杯FSをはじめマイルG1を3勝している。この馬もマイルを3戦しており、新馬ではフェスティバルヒルの2着に惜敗した。それでも、その後未勝利とサフラン賞を2連勝した。好位から上がり最速で差し切って勝つ安定感もあり、対抗に推す。


▲⑦マーゴットラブミー牝2武豊…2戦2勝のリアルスティール産駒、母父はWar Front。京都1400mの新馬戦をレコード勝ちしたスピード馬。前走のマイル白菊賞は逃げて勝利したが、初戦は番手で競馬をしており、逃げ専門でもない。逃げても上がり最速で2連勝中であり、勝つ可能性はあると考えて、単穴に推す。


☆⑰タイセイボーグ104牝2西村…4戦1勝2着2回のインディチャンプ産駒、母父はAzamour。新馬勝ちのあと、ダリア賞2着、新潟2歳S2着、アルテミスS3着と惜しいレースが続いている。前走、やや重のマイル戦アルテミスSでも出遅れて、上がり最速で差してきたが3着に惜敗した。スタートが良ければさらに上位が見込める。大外枠で評価を下げたが混戦のとき程、経験が活きるはずであり、特注に推す。


△③ミツカネベネラ105牝2津村…2戦1勝2着1回のモーリス産駒、母父はダイワメジャー。新馬戦はフルゲートで、好位から進み差し切って勝利というそつのない競馬。前走のアルテミスSでも、好位からしぶとく2着を確保した。重賞勝ち馬が不在のメンバーなら好戦可能と考えて、押さえることにする。


△⑤ギャラボーグ牝2川田…2戦1勝2着1回のロードカナロア産駒、母父はSligo Bay。ダノンスコーピオンの全妹であり、良血馬である。兄ダノンスコーピオンは朝日杯FS3着のあと、NHKマイルCを勝ったG1馬である。1800mやや重の新馬戦では、勝ち馬に逃げ切られ2着に惜敗した。同距離の未勝利戦では5頭立てのスローペースとはいえ、好位から33.0秒の脚で抜けだして勝利した。馬場状態は心配ではあるが、マイル適正は高いと考えて、押さえることにする。


△⑧ヒズマスターピース牝2藤岡…3戦2勝2着0回のスクリーンヒーロー産駒、母父はDanehill Dancer。名門国枝厩舎の期待馬であり、調教師引退前の最終牝馬G1となる。出世レースであり、国枝厩舎の定番ローテーションとなる赤松賞を勝った馬。新馬戦こそ、2000mが長かったのか逃げバテなのか、6着に惨敗した。その後、マイルでは逃げ切り勝ちで連勝中。府中のマイルを逃げ切るのは容易ではないため、今回もあっさり鼻を奪うよなら恐い存在である。


チャンピオンズカップ(GI) … 2024/12/7(日)中京競馬場


先週のジャパンカップは、世界一の馬と天皇賞馬のデットヒートで、レコード決着と名勝負となった。昨年、一昨年と連覇したレモンポップが引退し、フォーエバーヤングは海外に専念とのことで、軸不在と思え、少々小粒なメンバー構成となった。それでも、G1・Jpn1の勝ち馬が並び、3歳馬の参戦もあり、なかなか面白いメンツがそろった。荒れるG1というイメージがあり、リピーターも活躍するだけに、手広く行きたい。



◎⑧ウィルソンテソーロ117牡6川田…26戦9勝2着6回のキタサンブラック産駒、母父はUncle Mo。一昨年と昨年の2着馬であり、このレースとの相性は抜群である。2年ともレモンポップに負けてはいるが、レモンポップ不在の今年は主役といえる。前々走のMCS南部杯Jpn1では、2着のシックスペンスに0.6秒差の圧勝をしており、調子落ちはない。前走のJBCクラシックは砂の深い船橋コースが合わなかったようで、5着に惜敗したが、得意の舞台なら信頼でき、連軸には最適と考えて昨年同様本命に推す。


○②ダブルハートボンド110牝4坂井…7戦6勝2着1回のキズナ産駒、母父はSmoke Glacken。連帯を外したことがない堅実な馬、中京コースでも3勝負けなしでコース適性は高い。前走のみやこSでは、不良馬場ながら番手から押し切り、レコード勝ちした。まだG3勝ちしかなく、格が足りないかも知れないが、久しぶりの牝馬優勝も含めて、対抗に推す。


▲⑨アウトレンジ115牡5松山…17戦7勝2着2回のレガーロ産駒、母父はキングカメハメハ。 前走のみやこSでは、休み明けで不良馬場、レコード決着と条件が合わず1番人気で7着と惨敗した。しかしながら、前々走の帝王賞Jpn1では、ミッキーファイトとタイム差なしの2着に好走しG1級の力があることを証明した。大久保厩舎2頭出しの人気がない方であるが、ダブルハートボンドとの親子丼の可能性まで考えて、単穴に推す。


☆⑦ラムジェット110牡4三浦…14戦5勝2着0回のマジェスティックウォリアー産駒、母父はゴールドアリュール。東京ダービーJpn1を勝ってから、G1級のレースを使われており、フォーエバーヤングを相手に好走してきた実績馬。1400m戦ではあるが、中京コースは2戦2勝と相性がよい。前走のみやこSでは、不良馬場で先行勢が残るなか、上がり最速で差して、4着に好走した。フォーエバーヤングを頂点とした強い4歳馬として、特注に推す。


△③メイショウハリオ115牡8武豊…31戦10勝2着4回のパイロ産駒、母父はマンハッタンカフェ。既に8歳ではあるが、帝王賞Jpn1を連覇するなど、G1・Jpn1実績は豊富な古豪である。今年に入ってからも、川崎記念Jpn1勝ち、JBCクラシック2着など、衰えは感じられない。今回は浜中騎手の怪我の影響で武豊騎手へ乗り替わるが、メイショウの馬には武豊騎手の方が似合うかもしれない。


△⑥ハギノアレグリアス牡8岩田康…23戦8勝2着4回のキズナ産駒、母父はジェネラス。G2連帯はあるもののG3勝ちしかなく、実績的には物足りないが、このレースとの相性は抜群で、一昨年6着、昨年4着と好走している。ここ2年よりも出走馬が弱ければ、3着以内にくる可能性もあると考えて、押さえることにする。


△⑯ルクソールカフェ114牡3Fジェルー…9戦5勝2着1回のAmerican Pharoah産駒、母父はMore Than Ready。本来なら▲辺りにしようと考えていたが、大外枠を引いたため、評価を下げた。それでも、ナルカミよりも中央の軽い馬場に適性がありそうである。前々走のジャパンDCでは、ナルカミの3着しかも2.4秒差の惨敗であった。しかしながら、前走の武蔵野Sでは、古馬相手に0.6秒差の圧勝であり、砂と距離の違いがあるとはいえ、今回のコースと距離なら善戦可能と考えて、押さえることにする。