宝塚記念(GI) … 2024/6/23(日)京都競馬場


2024年の上半期を締めくくるグランプリレース。昨年の覇者イクイノックス、2着スルーセブンシーズ、そして春天の覇者テーオーロイヤルは不在ながら、昨年の有馬記念の覇者ドウデュースらG1馬4頭が参戦して盛り上げる。グランプリ投票のとおり果たして本当に1強なのか、馬場状態も微妙で、それぞれの馬にウィークポイントがあるだけに、夢を託す相手を探してみたいと思う。


◎④ドウデュース124牡5武豊…13戦6勝2着1回のハーツクライ産駒、母父はVindication。昨年の宝塚記念は出走なし。阪神開催の京都記念2200mと、有馬記念2500mの勝ち馬、ダービー馬でもあるが、非根幹距離においても無類の強さを誇る、現役最強馬。この後、再度の凱旋門賞挑戦を控えており、グランプリ投票1位と人気も高い。初京都コースではあるが、鞍上は京都を庭とする武豊騎手、そして重馬場を懸念する声もあるが、血統からも日本の馬場ならこなすはず、1強と信じて、本命に推す。


○⑩ローシャムパーク116牡5戸崎…12戦6勝2着3回のハービンジャー産駒、母父はキングカメハメハ。昨年の今頃はまだ条件クラスであった。昨年夏に函館記念、秋にオールカマー2200mを連勝した。前走大阪杯では、クビ差の2着に惜敗したが、実力はG1級であることを証明した。やや重の函館記念を勝っており、血統からも重馬場はこなすと考え、対抗に推す。


▲③ベラジオオペラ117牡4横山和…8戦5勝2着1回のロードカナロア産駒、母父はハービンジャー。昨年の今頃はダービー4着後の休養期間であった。4歳馬で唯一古馬G1を勝った実績馬。重馬場のスプリングSを勝っている重馬場巧者、今年の京都記念2200mで2着しており、コースと距離は経験済み。前走大阪杯を勝った勢いそのままに善戦を期待して単穴に推す。


☆⑬ルージュエヴァイユ112牝5川田…13戦4勝2着3回のジャスタウェイ産駒、母父はFrankel。昨年の今頃はまだ条件クラスであった。やや重のエプソムC、府中牝馬Sを連続2着の後、京都2200mのG1エリザベス女王杯で僅差の2。前走大阪杯では、クビ+ハナ差の3着であった。近年好走している牝馬であり、鞍上に川田騎手を迎えての善戦に期待して、特注に推す。


△①シュトルーヴェ114せん5Dレーン…12戦6勝2着3回のキングカメハメハ産駒、母父はディープインパクト。昨年の今頃はまだ条件クラスであった。今年になってから、3勝クラスを勝ち、日経賞、目黒記念と、2500mG2を連勝中である。2200mも3連帯と得意にしており、距離適正は高い。鞍上レーン騎手は、今週だけ短期免許で騎乗するとのこと、このレースにかける意気込みは強い。


△②ジャスティンパレス121牡5Cルメール…14戦5勝2着2回のディープインパクト産駒、母父はRoyal Anthem。昨年の2番人気3着馬。昨年は鞍上弱化にて買えなかったが3着、そして有馬記念では対抗に推したが出遅れて4着。中京開催の3歳重賞2200m神戸新聞杯勝ちと、距離適正もありそう。何と言っても鞍上ルメール騎手とは、4戦4勝の好相性。勝ち味に遅いが、3着ならありえそうである。


△⑦プラダリア116牡5池添…16戦4勝2着2回のディープインパクト産駒、母父はクロフネ。昨年の16番人気6着馬。今年の京都記念2200mで勝利しており、コースと距離は経験済み。鞍上は、グランプリ男の池添騎手でと、重の京都大賞典勝ちもあり、京都コース変わりを1番有利に考えられるのが、この馬である。


安田記念(GI) … 2024/6/2(日)東京競馬場


ついにダービーが終わり、春の連続G1も最終戦の安田記念。今年は香港からの参戦もあり、迎え撃つ日本勢もなかなかのメンバーがそろった。レイティング的には、ロマンチックウォリアーの1強とも思えるが、日本は初参戦で、走ってみないとわからない。どの馬にもチャンスがあるようにみえて、混戦模様。金曜夜と日曜朝から雨が降り、馬場状態も荒れ模様。気温もさほど上がらず、暑さに弱い馬には、走りやすいかもしれない。熱き戦いに期待しましょう。



◎⑰セリフォス118牡5川田…13戦5勝2着3回のダイワメジャー産駒、母父はLe Havre。昨年の2着馬。マイルは堅実に走っており、連軸に最適。


○②ガイアフォース117牡5長岡…13戦3勝2着4回のキタサンブラック産駒、母父はクロフネ。昨年の4着馬。そして天皇賞・秋の5着馬でもある。前走はダートG1のフェブラリーSで2着と、二刀流であり、なかなかのコース巧者。


▲⑬ステラヴェローチェ115牡6横山典…15戦4勝2着2回のバゴ産駒、母父はディープインパクト。血統的にも実戦でも、重馬場が得意な馬。前走は、大阪杯で4着と、復活の兆あり。


☆⑥ドーブネ110牡5菱田…16戦6勝2着3回のディープインパクト産駒、母父はFootstepsinthesand。重なら、先行しての一発があるかも!


△⑦ロマンチックウォリアー123せん6Jマクドナルド…19戦14勝2着3回のAcclamation産駒、母父はStreet Cry。馬券圏外は2回のみという超堅実派。レイティングも最強、現在G1を4連勝中と好調でもある。2000m以上を中心に走っており、マイルは少し短い。


△⑩ソウルラッシュ118牡6Jモレイラ…19戦7勝2着2回のルーラーシップ産駒、母父はマンハッタンカフェ。前走、やや重のマイラーズカップを快勝。安田記念は、昨年9着、一昨年13着と惨敗しており、府中が苦手なのかもしれない。鬼門のマイラーズカップ勝ち馬でもあり、少し評価を下げた。


△⑮ヴォイッジバブル119せん6Zバートン…18戦6勝2着5回のDeep Field産駒、母父はRahy。香港マイルでは、絶対王者ゴールデンシックスティの2着と好走し、その後G1勝ちした。香港マイルの3着はナミュール、4着はソウルラッシュ。マイル適正だけなら、ロマンチックウォリアーより上かもしれない。


ダービー(GI) … 2024/5/26(日)東京競馬場


先週のオークスは、1〜3番人気で决まって堅い決着となった。ダービーに関しても、皐月賞が人気馬決着であっただけに、堅くおさまる可能性は高いと思われるが、着差は僅かであり、逆転もあり得ると感じる。別路線からの参戦馬もおり、混戦といえるかもしれない。今年のオークス上位馬(1着〜5着)の血統は、ハービンジャー・エピファネイア・キズナ・キズナ・タリスマリック産駒。ダービー出走馬にハービンジャー・タリスマリック産駒は不在、やはりダービー馬キズナの産駒に期待したい。注目は無敗のダービー馬誕生か、ウオッカ以来となる牝馬のダービー馬誕生か、それとも初の青葉賞馬のダービー制覇か、ベテラン戸崎騎手がダービージョッキーになるか。昨年のような残念な結果で終わらぬよう祈りながら、熱い一戦に期待しましょう。※狙っていたメイショウタバルの取消は、非常に残念である。




◎⑫シックスペンス113牡3川田…3戦3勝無敗のキズナ産駒、母父はTwirling Candy。府中コースの実績がなく、鞍上もルメール騎手からの乗り替わりではあるが、3連勝の内容が秀逸である。いずれも好位に付けて、先行し折り合って、最後に抜け出すソツのない競馬。非常に安定感があり、今週からCコースに変わり、前が止まらない馬場に適している。そして、前走のスプリングSの勝ち方が圧巻、中山コースで先行し、上がり33.3秒で抜け出して、3馬身半差の圧勝。あえて皐月賞をパスしてダービー1本に絞った陣営の判断も込みで、本命に推す。


○⑮ジャスティンミラノ119牡3戸崎…3戦3勝無敗のキズナ産駒、母父はExceed And Excel。無敗の皐月賞馬であり、現在1番人気。府中コースのG3共同通信杯を勝っており、コース実績はある。先行して、3歳マイル王のジャンタルマンタルの差し脚を封じたレース内容で価値ある勝利。皐月賞のように差しても良し、自在性も高い。戸崎騎手が初のダービージョッキーの称号を得られることにも期待して、人気でも対抗に推す。


▲⑥コスモキュランダ118牡3Mデムーロ…8戦2勝2着3回のアルアイン産駒、母父はSouthern Image。父アルアインは、皐月賞馬であり、ダービー5着、その後大阪杯を勝っているとおり、ベストは2000mといえる。産駒は2年目であり、傾向はこれからであるが、皐月賞では中段から差してクビ差の2着。あと400mは我慢できそうである。本来の鞍上Mデムーロに戻り、もうひと押しが効けばとの期待を込めて、単穴に推す。


☆②レガレイラ113牝3Cルメール…4戦2勝3着1回のスワーヴリチャード産駒、母父はハービンジャー。父スワーヴリチャードは、ダービー2着であるが、古馬になってからJCを勝っており、距離は持ちそうである。ホープフルSの勝ち馬であり、皐月賞では1番人気、そして上がり最速で6着。今回、鞍上がルメール騎手に戻るが、毎回の出遅れがどこまで解消されるのか。追込み馬には厳しい内枠を引いたこともあり、下げて大外から追い込む手も考えられるが、先行有利の馬場状態では厳しそうである。それでも馬の地力はあると考えて、特注に推す。


△⑤ダノンデザイル111牡3横山典…4戦2勝4着2回のエピファネイア産駒、母父はCongrats。皐月賞は残念ながら発送除外となった。京都2歳Sでは、シンエンペラーの4着と負けているが、不利があっての結果であり、1馬身以内の差であったため、実際はこの馬の方が強いと考えられる。前々走の京成杯では、皐月賞4着のアーバンシックを完封して勝利しており、まだ底を見せていない魅力がある。


△⑧アーバンシック114牡3横山武…4戦2勝2着1回のスワーヴリチャード産駒、母父はハービンジャー。レガレイラと同じ血統背景であり、いとこの関係にあたる。皐月賞は、後方から差して4着に善戦した。京成杯の2着でもあり、差し脚に期待できる馬である。先行有利の馬場状態では厳しいかもしれないが、一応押さえる。


△⑪シュガークン112牡3武豊…4戦3勝2着1回パーフェクト連帯のドゥラメンテ産駒、母父はサクラバクシンオー。キタサンブラック(父ブラックタイド)の半弟である。偉大な兄は、皐月賞3着、ダービー14着であったが、菊花賞馬となった。父がダービー馬ドゥラメンテに変わり、キングカメハメハから続くダービー親子孫3代制覇の期待がかかる。ダービー馬が出ていない青葉賞の勝ち馬ではあるが、鞍上の期待とともに、応援したくなる馬である。