電話を切ってパソコンを開きサイトの確認。
あ、書き込みがされてる。
「オナペットさんへ 私は本気です。アレは悪魔に心を売った変態男です。ホントに出来るなら処刑してください。でもあなたがどんな人なのか分からないとこちらから連絡取るのは恐いんです。あなたとオナの関係を教えて。 怒りの子猫」
それを見ていつものインターネットカフェに行く。
「怒りの子猫さんへ 関係は知られては困るんだ。オナは警察にマークされ始めている。だから貴女に直接連絡は出来ない。その代理を任されていると言えば理解してくれるかな。
こちらの携帯のメアド教えるのでこれからはそこに連絡ほしい。まず憎い犯人の顔写真と正確な名前を知りたい・・との事なのでメールください」
しばらく待ったが返事がないので家に戻った。
高木にメールを入れる。
「ある事情があって 怒りの子猫 という名の女性より連絡が入る。内容を俺に転送してくれ」
「さっき変なメールが来たところ・・今から転送するね」
数分でメールが来た。
「犯人の名前は薮田信三、写真は新聞の写真から携帯で取りました。見えますか?
出来ればあなたの声が聞きたい。疑心暗鬼状態です。 怒りの子猫より」
再度新聞社のHPで記事と写真を確認する。
写メとHPで犯人のイメージは出来上がった。
何とかなるだろう。
携帯が鳴る。
「来人、また処刑するの?お願いだから止めて!」
「高木には知らせたくなかった。しかしこうしないと警察は犯人が東京にいると持っているだろう。俺や高木と何の関係もない変態悪魔を処刑して目を他所に向けるいいチャンスなんだ。」
「大人しくしてれば警察も行き詰るんじゃない?」
「この男は婦女暴行を3・4件犯してるんだ。でも被害を受けた女性は裁判で証言する事を拒んだ。裁判制度もおかしいんだ。女性は泣き寝入りするほうを選ぶしかないんだよ。そんなのっておかしいだろう?すぐ処刑はしない。まだ被害者の女性と何度か連絡を続けないと・・・何度か高木の携帯にメールが入ると思うから必ず転送してくれ。」
「分かりました。来人変わったみたい」
「ふん。嫌になったら何時別れてもいいんだぜ!」
「ごめんなさい。そんなつもりで言ったんじゃないの」
「まあいいさ。じゃ転送頼むぜ」
インターネネットカフェに行き次のメールを送信した。
「怒りの子猫さん 処刑日の希望はありますか?他の被害者に連絡が取り合えますか?処刑の現場を、犯人が苦しむ姿を見たいですか?以上の質問に答えてください。 オナペットより」
店には漫画やCDも置いてあるのでデスノートを借りて読み直した。
携帯が鳴り高木から転送された返事を見た。
「私はもうあの男は顔も見たくないけど、他の被害者と相談して処刑日や現場を見るか相談してみます。何日か時間ください。 怒りの子猫」
「よし。子猫の返事を待とう」
高木がデートの様子をメールしてきた。
長いメールだったがいくつか聞きたいこともあったので電話した。
「どうだ?付き合えそうか?」
「向こうがあたしの事気に入ってくれてるので上手くいきそう」
「ふーン。交換日記を出来ないかな?」
「神崎君と?」
「ばっかじゃねえ。その浪人生と高木がだよ」
「そうよね、できると思うけど・・何を書かせればいいの?」
「何でもいいんだ。高木の書きたいことを書けばいい」
「神崎君に見せるの?」
「俺には見せなくていいよ。で、次の約束はしたのか?」
「カラオケに行く約束をした」
「ふん。いいだろう」
「ねえ、神崎君。もう一度ホテル行こうよ。恋人と言っても前回は最後まで行ってないし、抱いて欲しいわ。ね、まだ会ってくれないの?」
「今はその浪人生で我慢しろ」
「我慢しろってあたしが彼に抱かれてもいいの?」
「ああ、好きにしろ」
電話はいきなり切れた。
電話を切ってベッドに倒れこみ、高木にイライラした気持ちを持っている自分に気がついた。焼もち?高木は口止めのために抱いたんじゃなかったのか。勝手にしろ!
警察は打つ手がなかった
蓑田刑事は高木を尾行するしかない。
土曜日に堅気は男に会っている。
「あの男は・・高木の恋人とすれば、痴漢に合ったことを相談している・・彼女に手を出してきた男性の存在を許さない・・怪しい。もう少し泳がせて見るか」
次の土曜日、再び高木が動いた。あの男とデート。カラオケに行った。
密室。情報交換か打ち合わせか。
蓑田刑事はこれまでに男の所在、名前を調べて掴んでいた。
相模明人、両親は四国のある県で開業医をしている。
親の強い意向で国立の医大を目指して一浪していると分かった。
3時間ほどカラオケ店の前で張り込みをする。
やがて二人は店を出て公園でキスをして別れた。
「チクショー、高校生の分際でキスしやがって」
二人は予備校で毎日顔を合わせている。
交換日記を提案したらすぐにOKして翌日から始めた。
予備校を出ると決まって後援で受け渡しをしてキスして別れる。
それを蓑田刑事は見逃さなかった。
「あのノートが怪しい」
蓑田刑事は最初からデスノートみたいなノートの散在を信じて行動している。
第一予備校に通っているが、大学の入試は今月にも始まる。
普通の学生ならデートに明け暮れている時間はないはず・・・。
なのにノートをやり取りしてデートをしキスをし勉強はしてるのか?
高木は警察からの連絡で彼氏の存在を聞かれ、都合のよい日に再度の聴取を受けるように依願された。
そのときのノートの存在を聞かれ、持参するように言われた。
「そうか、神崎の交換日記の目的はこれだったんだ」高木は彼氏を作らせたこと、交換日記をやらせたことなど神崎の言動が理解できた。
それに警察は食いついてきた。
神崎の思い通りに進んでいる。
神崎は意外とバカにならない計算をしている。
デートの状況も変に嘘ついてはよくないと思い、正直に報告したほうがいいと悟った。
「だってあたしが本気で好きになってもかまわないって言ってたじゃない」
その夜、警察から再度事情聴取に呼ばれた事、交換日記を持参することなど警察の動きを話し、交際の進展状況を報告した。
「あの、デートのことなんだけどカラオケの帰りに公園でキスをシて、それから毎日予備校の帰りにキスを求められるようになったわ」
「で、素直にキスしてるのか」
「ええ、彼は年上だけにリードが上手いのよ」
「ホテルには行ったのか」
「まだ、そこまでは・・」
「誘われたら行くのか」
「そんなに問い詰めないでよ」
「問い詰める?誰が・・じきに行くんだろ?」
「だって神崎君は会ってくれないし、あたしあの日以来体が悶々として勉強に集中できないのよ、ねえ、今度・・」
「うるさい!俺だってしたいんだ。しかし警察が・・」
「神崎君、あたしに彼のこと好きになってもいいって言ったわよね」
「ああ、言ったサ」
「じゃあ、そんなに怒らなくても・・・」
「怒ってない!また連絡しろ!ホテルでもどこでも行け!」
「ええ、行くわよ」
電話は切れた。切って完全に焼もちを焼いている自分が分かる。
「くそー!」
翌日遅くに電話があり
「今日警察に行ってきた。彼との事は思わせぶりに話した。知り合ったのは三浦が死ぬ前にしといたから・・そのほうがいいんでしょ!ノートは素直に見せたわ。没収された。彼が警察に迎えに来てくれたので私から誘ってホテルにいった。彼のSEXは上手かったわ。ええ、最後まで出来た。完全に処女じゃなくなった。神崎君の時みたいに痛くしなかった。じゃ報告以上」
切られた携帯を握り締め、「あのアマぁ!くそ。淫乱め、殺してやる・・」
神崎は自分を浪人男より下に見られたことで完全に切れ、冷静さを失っていた。
夜遅くに岐阜からのメールを転送してきたが受け取るだけで高木には電話もしなかった。
つづく