誰かが通報したのだろう、パトカーのサイレンが近づいてきた。
慌てふためいて逃げ出す少年達が、次々に逮捕される。

岡本は己の胸にシルバーを抱き上げ、必死で叫び続けていた。

「こいつを助けてやってくれ、頼む、お願いだ!」

警官の一人が駆け寄ってきた。
「大丈夫ですか、あなた血が出てますよ」

「俺じゃないよ、こいつを助けてやってくれ!金なら何としてでも作る」

「判ったから、あなたも早く救急車に」

岡本の手から離れ、シルバーはパトカーに載せられた。
岡本が最後に聞いたシルバーの声は、岡本を求める悲痛なものだった。

岡本は病院で目覚めた。

ずっとシルバーの夢を見ていた。
何故だかシルバーは別れた妻の姿とダブった。

「ありがとう。また会えたらいいな」

そう言い残し、シルバーの体が段々と消えていく。

待て、待ってくれ、と手を差し出した時に目覚めたのだ。

泣いていた。
声をあげて泣いていた。

幸い、岡本の怪我は大した事もなく、次の朝には退院できた。

看護師に礼を言い、歩き出した。
公園には帰らないつもりが、いつの間にか戻っていた。

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