なんだろう、と覗いてみたんじゃ。
壊れそうな外見に似合わず、そりゃもう立派な家具やら
見たこともない花とかが飾ってあった。
おそらくな、迷い家とか言うものじゃろうな。

ふらふらと中に入ったらな、何やら良い匂いがする。
蝋梅の匂いじゃった。

くんかくんかと匂いをたどっていったらな、
床の間に飾られた掛け軸からじゃった。
そりゃもう綺麗な女の人の絵でのう。
わしゃ、ぽかぁんと口を開けて眺めてしもうた。

その絵が小梅じゃった。
わしは思わずその絵を持って帰ってきて
しもうた。

毎日毎日、朝起きては眺め、仕事から帰っては眺め、
夜寝る時も眺め。
いつもいつもこう願ってたんじゃよ。
会いたいなぁ、そこから出てきてくれんかなぁ、とな。