冬の寒々と澄み渡った空の下、スバル360が走る。

都伝隊が今日目指しているのは、池袋である。
ピアスショップを取材する予定だ。

ピアスの穴から出る白い糸について実証するのだ。

初めてピアスを開ける為、緊張を隠せない縄谷はカーステのスイッチを入れた。

流れて来たのは、樹林の大好きなバンド、U2だ。

「隊長、これ何て言う曲っすか?めちゃええですやん」

「あ?これか?これは、
ジョシュアツリーだ」

「あれ?隊長、どうしたんすか?泣いたりして」

樹林は言われて初めて、自分が泣いているのに気づいた。

「あれ?おかしいな…
ジョシュアって名前に覚えがあるんだよな」

左腕が妙に寒い。
大切な何かが、そこにあったのだ。

樹林はそれを気のせいにしようとした。

ともあれ、隊員の前で涙は見せられないのだ。


行け行け、都伝隊っ!

ありがとう、都伝隊っ!

またいつか…



会えるのか?