「ジロー、ジロー、
ジローッ!」

「な、なんだよ。
このばあちゃん、
あんたの連れか?
何を叫んでるんだ?」

「す、すいません、
私の母なんです。
そのロボットは昔、
母と暮らしていた
ロボットなんです。」

「あぁ?こいつが?」

アキコはもう一度、
杖で体を支え、
立ち上がり、ジロー
にすがった。

「無理だよ、あんた。
このロボット達は
工場で初期化されて
いるから。昔の事
なんか覚えちゃ
いないよ。」

男の言葉を裏付ける
ように、ジローは
アキコの体をそっと
離した。

よろめいたはずみで
アキコの持っていた
杖がジローに当たった。

軽い電気ショックが
ジローに伝わった。