ー始まりー

中に書かれてあった
のは恐るべき事で
あった。
そこに書かれてあった
のは、死者を蘇らせる
方法。

事細かに書かれた内容
は、信ずるに値する
ものと思われた。

狂人の戯言と無視する
事もできたが、既に
私はその本から目を
離す事ができなく
なっていた。

その日から私の生活に
張りが戻った。
女手一つで大切に
育てた息子を失って
以来、何の目的も
見出せない私に
目標が出来た。

材料を揃えるのに
半年以上かかった。
大抵の物はネットで
探す事ができた。
どうしても入手
できない物は博物館
で盗んだ。

そして今日。

ようやく、術式を
始める事が
出来るのだ。

慎重に書いた陣に
向かい、印を結び、
言葉を投げる。

発音の仕方も
ネットで探した。

密教系の梵字らしい。

全ての式が終わった。