「わはは。おかしすぎてお腹抱えちゃうわよ」

スカ。

スカスカ。

「抱える腹が無いわ」

ううむ、気色の悪い冗談だが、その通りなのだ。
テケテケさんは上半身のみの化け物である。

「くそう。これと言うのも、全てあいつらのせいだわ」
こうして都伝隊は、わけの判らない個人的な恨みも買ってしまった。

カラリと晴れた冬の空。
我等が都伝隊は、一路、浦安市に向かっていた。
カーステレオから流れるのは、この日の為にわざわざ多中が
用意したディズニー特集だ。

タンタラランラン タンタラタラタラ

文字にすると、さっぱり判らないが、
今流れているのはエレクトリカル・パレードである。

陽気な車内ではあるが、何故か三人の表情は硬い。
無理も無い。
今から向かう先に、得体の知れぬ敵が居るかもしれないのだ。
緊張を解きほぐすように、樹林が多中に話し掛けた。

「多中、お弁当うまく出来た?」

「ばっちりすよ。特に今回のタコさんウィンナーには
自信があります」
にこにこ。
満面の笑みを浮かべる多中である。
余程の自信作なのだろう。

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