空手の稽古帰り、乗り込んだ電車の中。
床一面に座り込んで飲食物を散らかして
いる若者グループが居た。
やれやれ、だ。
今日の稽古はハードだったし、
早く帰って飯食ってビールでも
飲んで寝たい。
無視しておけば良い。

……あかん。我慢できんわ。

「なぁ君ら、今おばぁちゃんが降りる時、
えらい難儀して降りてったやろ。君ら
座り込んでるから通りにくいんちゃうかな。
すまんが、立ってくれんか。」

一人気の強そうな奴が立ち上がって、
いきなり胸を突いてきた。
残念だけどそんな事ぐらいじゃ
ビクともしないよん。
もっと激しい突きを食らってきたところだ。
何も言わず、ニヤリと笑う俺。

ブツブツ言いながら、次の駅で彼らは降りていった。
やれやれ、だ。
お節介は程々にしておかないとなぁ…