「優しい母さんすね…」
「そうだねぇ…できれば、邪魔したくは無いけどね。
ごめんなさいよ、あたしも身重なもんでね。
ほんの少しだけ、いただきます」
浜子姐さんは殆ど失速寸前にまで、羽の回転数を極力下げた。
「姐さん、き、キツイっす」
「我慢おし。眠っている子供を起こすわけにはいかないからね。
いいかい、お母さんの方だよ。関節や指先は避けるんだよ!」
「判りやした」
二匹が母親に狙いを定め、今まさに着地しようとしたその時。
隣の部屋から大きな鼾が聞こえてきた。
「な、なんだい?!オヤジが居るじゃないか」
「そうみたいっすね?」
なんで別々に寝てるんだろ、と不思議がった浜子姐さんは、
襖の隙間からそっと隣を覗き込んだ。
途端に浜子姐さんの羽が高速度で回転を始める。
その羽音が、5オクターブ上がった。
あたりの空気を振動させるのが目に見えるようだ。
「あ、姐さん、どうしました」
あゆが驚くのも無理はない。
ここまで怒りを露わにする浜子を見るのは初めてなのだ。
「そうだねぇ…できれば、邪魔したくは無いけどね。
ごめんなさいよ、あたしも身重なもんでね。
ほんの少しだけ、いただきます」
浜子姐さんは殆ど失速寸前にまで、羽の回転数を極力下げた。
「姐さん、き、キツイっす」
「我慢おし。眠っている子供を起こすわけにはいかないからね。
いいかい、お母さんの方だよ。関節や指先は避けるんだよ!」
「判りやした」
二匹が母親に狙いを定め、今まさに着地しようとしたその時。
隣の部屋から大きな鼾が聞こえてきた。
「な、なんだい?!オヤジが居るじゃないか」
「そうみたいっすね?」
なんで別々に寝てるんだろ、と不思議がった浜子姐さんは、
襖の隙間からそっと隣を覗き込んだ。
途端に浜子姐さんの羽が高速度で回転を始める。
その羽音が、5オクターブ上がった。
あたりの空気を振動させるのが目に見えるようだ。
「あ、姐さん、どうしました」
あゆが驚くのも無理はない。
ここまで怒りを露わにする浜子を見るのは初めてなのだ。