第一のキー・黒い羽はふんだんにあった。
麻理の服の胸元に。
それ以外のキーは揃うはずが無い。
通常ならば。

だが、この部屋に入ってしまった時から、
いや、この遊園地を選んだ時から、
四人の運命は闇の手に握られていた。

第二のキー・ベラドンナのエキスは、泉美の風邪薬の中に
入っていた。ベラドンナは古来より薬用として重要で、
アトロピン・スコポラミン・ヒヨスチアミンなどのアルカロイド成分を含み、
市販の胃腸薬や感冒薬などに使われている。

第三のキー・闇の使いの爪は理沙が持っていた。
というよりは、服に付いていたのだ。
飼い猫が爪を研いだ時、剥がれ落ちた欠片である。

第四のキーさえ揃えば魔方陣は開いてしまう。
そして、友香がそれを握っていた。
彼女は処女だった。

「ね、もう行こう」泉美の声に友香も出口に向かった。
慌てた理沙に背中を押され、四つん這いになる。
落ちていたガラスの破片で、指先を切ってしまった。

「痛っ!」
思わず指先を押さえる。
そこから血が床に滴り落ちた。