泣きじゃくる多中を樹林が優しく慰める。
「もういい、多中。おまえが悪いんじゃない。
泣くな。わたしに考えがある」

樹林は振り返ると少女に言った。
「あらためて申し込みます。花子さん、遊びましょ」

「隊長、何を」
何のこっちゃ、と言いたげな縄谷と多中に樹林は
胸を張って言った。
胸を張ることで、自動的にクラビッツちゃんの目も光っている。

「だから。花子ちゃんと遊ぶの。遊んで遊んで、
遊び尽くして。そうすりゃ成仏できるかもしれんだろ」

「なるほど」
「そうかもしれない。花子ちゃん、行こう!」

三人と花子ちゃんは、鬼ごっこ・かくれんぼ・縄跳び・
アルプス一万尺の高速バージョン(判らない人はスルーしてください)
・泥警・ドッヂボールetc……

延々と三時間あまりも続いた頃、花子ちゃんの姿が徐々に薄れていき始めた。

「花子ちゃん、君…」

「ありがとう。多中くん、隊長さん、縄谷さん。あたし、もう思い残すこと
無くなった。もう、行くね」

「よかった。本当に良かった」
心底から嬉しそうな樹林である。
なんだか、人の良い奴なのだ。

おわりへ