あの話、最後まで聞きたかったな…
アゲパンを手にとり、コンビニのレジに向かう。
先に並んでいる若い男が、ポケットから財布を出した。

それは、ウルトラマンの財布だった。

お釣を受け取り、その男はコンビニを出ていった。
外に待たせてある車に乗り込もうとしている。

進は慌てて追いかけた。

「お客さん、お代金っ!」

「あ、ごめん、パンそこに置いたから。もうええわ」

今まさにドアが閉まろうとしている。

「あっちゃんっ!」
大声で怒鳴った。
車から不審気な顔が覗く。

「…進くん?」

「やっぱりあっちゃんや。嘘みたいや。どしたん、こんなとこで」

あっちゃんは転げ落ちるように降りてきた。
駆け寄って進の手を握る。
既に顔中が涙で濡れていた。

最終へ