「和宏!お前、taroに
餌あげたか!」

「あ、あぁごめん、
父さん。今あげるよ」

和宏は面倒くさそうに
電池を取り替えた。
taroはしっぽを振って和宏にじゃれつこうとした。

「ごめん、taro。友達
の家に行くんだ。」

和宏は中学生になって
いた。学校でも明るく
友達の多い子だった。

だがその一方で、
taroと共に過ごす時間
は少なくなった。

団欒の時、taroは相変わらず和宏の足元に居た。

綺麗だった毛並みは
薄汚れ、少しギアが
きしみ始めていた。

ある秋の朝。

電池の残量が少なく
なったtaroは待機モードに入った。

静かに目を閉じたまま
反応しないtaroを見て
家族は壊れてしまった
ものと思った。

粗大ゴミでは処理
できない種類だった為
taroは物置に片付けられた。