足利家では大事な会議中である。
息子の義尚、母である日野富子が、山名持豊と何やら話し込んでいる。

「義尚は実の息子よ!なぁんで実の息子が社長になれないのよ。おかしいわよ!」

「だって富子、まさか子供ができるなんて。弟の義視を社長にして良いって、義政くんも納得したからさ」
「何よ。山名のおじさん、どっちの味方?!」

「あ、いや…」
(怖い母ちゃんだな…)

「なんか言った!?」

「い、いえ…」

「ねぇ母ちゃん~おれ社長になりたいよ~」

「あぁよしよし、母ちゃんに任せときな!母ちゃん、もっともっと贅沢したいからねぇ…」

誰も財テクの女王である日野富子には逆らえない。

義政の弟・義視には細川勝元が味方し、1467年、足利家が経営する㈱室町幕府の社長の椅子をめぐる戦いは、こうして始まった。

この戦いは十年余り続いたが、「もうしんどいわ。止めじゃ止めじゃ」てな感じで戦争は終わる。

日野富子の願いは叶ってしまう。

しかしその後、
「なぁんだ、本社っつっても大した事ないじゃん」
とばかりに、支店である守護大名が次々と独立しだした。

結局、㈱室町幕府は経営が苦しくなり、倒産してしまう。


では八代目社長足利義政は、その間、何をしていたかというと。

銀閣寺に居た。

日がな一日、「あ~。茶が美味い」などと、のんびりまったり過ごしていた。

社長がバカだと会社はこうなるよ、という見本である。