「では参りましょう。残っている奴等を少しづつ削っていきたい。」

「うむ。だがどうやって。」

「ふふ。せっかくですから、彼等に一役買ってもらいましょう。」
先生はチラ、と押しかけ助っ人達を見やった。
何も知らずに、キジムナー達は笑いあっている。

まずは、すねこすりが山中に、ぽつんと立った。
「本当にすぐ出てきてくださいよ。お願いしますよ。」

懇願するすねこすりを尻尾で優しく撫でる先生。
「大丈夫です。十兵衛様が、すぐ近くに居ます。あなたは、この前のように
自慢の足を見せてくれるだけでいい。」

「がんばれよ。」

「そうじゃ、我等が実力見せ付けてやれ。」

「う、うるさい。次はお前らなんだからな。」
あくまでも賑やかである。

そうこうしているうちに、早速、烏天狗の気配がした。

すねこすりが思い切って呼びかける。
「おーい。こら。烏。かぁかぁ烏。バカ烏。
西の妖怪きっての猛者、すねこすり様が直々に来てやったぞ。」

偵察中の烏天狗は、まんまと罠にかかった。
「このサンピン妖怪が。今行くぞ。そこで待て!」

例によって、刀を前に出し、急降下してくる。
だがその攻撃を一度見ている十兵衛に効くわけがない。
たちまち切って捨てられた。
囮役を何度か交代しているうちに、烏天狗は六羽、数を減らした。