来た道を逆に辿り、海を見下ろす坂に向けて車を走らせながら、
耕一は複雑な心境を抑えられずにいた。
疲れたのか、愛美は後部座席で眠っている。
隣で早由里が、くすくすと笑い始めた。
先ほどからデジカメをチェックしていたのだ。
「お父さん、最初の方は使い方が判らなかったのかしら」
徹太郎の顔が写っているのだという。
「多分、液晶モニターをレンズか何かと間違ったんじゃないかしら。
逆さまに撮っちゃったのよ」
「はは、親父らしいや。折角の船、全滅かい?全部親父の顔?」
「えぇと。あ、待って。この辺りから判ったようよ。船とか海が写ってる」
チェックを続ける早由里が突然言った。
「車を止めて」
「うん?どした」
「見て。お父さまが」
そう言ったきり、早由里は嗚咽に邪魔され、言葉が出ない。
早由里から手渡されたカメラのモニターに、
徹太郎と愛美が写っていた。
その一枚は鮮明に二人を捉えていた。
耕一は複雑な心境を抑えられずにいた。
疲れたのか、愛美は後部座席で眠っている。
隣で早由里が、くすくすと笑い始めた。
先ほどからデジカメをチェックしていたのだ。
「お父さん、最初の方は使い方が判らなかったのかしら」
徹太郎の顔が写っているのだという。
「多分、液晶モニターをレンズか何かと間違ったんじゃないかしら。
逆さまに撮っちゃったのよ」
「はは、親父らしいや。折角の船、全滅かい?全部親父の顔?」
「えぇと。あ、待って。この辺りから判ったようよ。船とか海が写ってる」
チェックを続ける早由里が突然言った。
「車を止めて」
「うん?どした」
「見て。お父さまが」
そう言ったきり、早由里は嗚咽に邪魔され、言葉が出ない。
早由里から手渡されたカメラのモニターに、
徹太郎と愛美が写っていた。
その一枚は鮮明に二人を捉えていた。