「口裂け女は米軍の人造人間なんだよ。私はそう考えている」

最近、樹林は『葉が根の蓮根術師』という漫画にハマっている。
そこから得た発想とは、それこそ口が裂けても言えない。

「すると何ですか、隊長。米軍がその性能を検証するべく、
日本に放ったというのですか。
ふぅむ…あ、何故小学生を狙ったのですか」

至極最もな疑問が縄谷から発せられた。
都伝隊にしては誠に珍しい事である。

「小学生の言った事を政府がまともに信じると思うか?」

「あ。なるほど…」

「たった一人で、あの当時の日本を混乱に陥れたのだ、
誰一人殺すこと無く。凄い事だと思わないか」

多中が手を挙げた。
「はい隊長」

「はい、多中くん」
ビシッ!カエルをはめたまま、樹林が多中を指差した。

「だとするとですね、今回の調査は対・米軍になるのですか。
…それってヤバクないっすか」

言い終わる前に樹林が立ち上がった。
「多中。貴様、米軍が怖いか」

「え、でもヤバイじゃないっすか。米軍ですよ、米軍。米の軍隊」

「米軍がどうした。いいか。多中。
我々は都市伝説実証隊だ。
今日も私心と私身を捨て、世の蒙昧と闘い、これを正す!
米軍が怖くてG.Iジョーがコレクションできるか!」
びしっ、びしぃっ!またもやカエル。