「しっかしよく持ち
直しましたね、うち」

「あぁ。モンキーマジックで壊滅的打撃を受けたろ。」

「ええ。」

「全部さばけたんだ」

「え。」

「なんでもな、凄腕の実演販売員があっという間にさばいたらしい。」

「静かに。社長だ。」


つくね氏はニンマリと
微笑みながら壇上に
ついた。

「諸君。我が社はギリギリの所で持ち直した。だがしかし、予断を許さぬ状況にあることは間違いない。」

つくね氏はコップのモンキーマジックを飲み干した。

「そこで、だ。ワシは勝負に出る。」


あ~…という社員達の
溜め息が室内に満ちた。


「世の真逆を行く。
時代の反逆者になる
のだ!手元の資料に
ある酒のチラシを見たまえ。その売り文句の逆をつけば、皆が真似できぬ我が社独特の酒になるはずだ!」

満を持して新製品が
発売された2ヶ月後。


扇町公園のベンチで
新聞紙にくるまり
つくね氏が酒を飲んでいた。

その酒の名は
『連続飲酒』

キャッチコピーは
『軽薄でしつこく、
独特な嫌みに貧相な
広がり』