先生の銀色の毛並みが、その色を変え始めた。
徐々に金色に光り輝いていく。
「確かに厄介な棘ではありますが…」
言うが早いか、金色の光球に変じた先生の姿が消えた。
いや、あまりにも速い移動を捕らえる事が出来ないのだ。
牙王がようやく先生の姿を見つけたのは、己の腹の下だった。
「やはり、ここは柔らかいままだ。」
先生は仰向けになり、全ての肉球を牙王の腹に当てた。
「地獄で婆に甘えなさい。」
ゆっくりと牙王から離れる先生。
その後ろで、牙王は粉々に散り砕けた。
「先生、さすがです。」すねこすりが嬉しそうに寄ってきた。
「すねこすり、よく頑張りましたね。ありがとう。」
優しい言葉に、すねこすりは泣き出した。
よほど、怖かったのだろう。
「さぁ、猫殿。寺に戻るとしよう。」
十兵衛が背中を見せる。先生は、その背中を駆け上がった。
「む。猫殿。ただならぬ様子だ。」
苔寺の方角から火の手が上がっていた。
仲間達が逃げてくる。
「どうした、みんな!」
「あ、先生!烏天狗どもが、先生の留守中に襲ってきました。
やつら、火を付けたんです。私達、逃げるのが精一杯で。」
「皆は無事か?」
「はい…。なれど、勾玉が奪われました」
徐々に金色に光り輝いていく。
「確かに厄介な棘ではありますが…」
言うが早いか、金色の光球に変じた先生の姿が消えた。
いや、あまりにも速い移動を捕らえる事が出来ないのだ。
牙王がようやく先生の姿を見つけたのは、己の腹の下だった。
「やはり、ここは柔らかいままだ。」
先生は仰向けになり、全ての肉球を牙王の腹に当てた。
「地獄で婆に甘えなさい。」
ゆっくりと牙王から離れる先生。
その後ろで、牙王は粉々に散り砕けた。
「先生、さすがです。」すねこすりが嬉しそうに寄ってきた。
「すねこすり、よく頑張りましたね。ありがとう。」
優しい言葉に、すねこすりは泣き出した。
よほど、怖かったのだろう。
「さぁ、猫殿。寺に戻るとしよう。」
十兵衛が背中を見せる。先生は、その背中を駆け上がった。
「む。猫殿。ただならぬ様子だ。」
苔寺の方角から火の手が上がっていた。
仲間達が逃げてくる。
「どうした、みんな!」
「あ、先生!烏天狗どもが、先生の留守中に襲ってきました。
やつら、火を付けたんです。私達、逃げるのが精一杯で。」
「皆は無事か?」
「はい…。なれど、勾玉が奪われました」