またやってるね、乱さん。
イブが寝そべる出窓の横で、つくね家の当主、乱蔵は
買ったばかりの自転車を磨いていた。

よっぽど嬉しいんだな…
イブはその姿を微笑ましく見つめた。
乱蔵の足元でまめ太がじゃれついている。

ふぅむ…まだまだ子供だな。
もう少し鍛えないとなぁ…
イブは思案深げだ。

「さてと、ちと出かけてくるか」
乱蔵が両手を擦り合わせながら、ニコニコと言った。
とんでもなく優しい顔つきでイブを撫でる。

「先生、ちょいと琵琶湖までサイクリングに
行ってくるからね。留守番頼むね」
玄関から自転車を出し、颯爽と跨った。

まめ太は不満そうだ。
久しぶりに乱蔵と、とことん遊べると思っていたらしい。
微笑みながら、イブは乱蔵をチラリと見やった。

(うん…?なんだあれは…蛇?)

ニへ