「んじゃ、また明日!
…明日。
明日でちょうど
千日目じゃねぇかっ!
こいつぁうっかり
してたよ。」

浮かれて帰る八五郎、
つい足が滑って大きく
転びました。
その途端、腰を強く
打ってしまいます。

「あいたたたたた。
こりゃ参った…」

どうにもこうにも
動けません。
弱ったな、明日が千日
目だというのに、と
泣きの涙で夜明けを
迎えました。

「八や、あたしの目は
良いから、お前は
じっくりと腰を治し
なさい。」

優しい母の言葉が
余計に染み入ります。
八五郎、這ってでも
お参りに行く事に
しました。
必死に這っていき
ます。

「あいた。あいたたた。
くそ、情けない。
今日で千日目、
おっかさんが
楽しみにしていたのに。
これ以上、一歩も
動けやしねぇ…」

八五郎、あまりの
悔しさにほろほろと
涙をこぼしました。
その途端。

「これ、八五郎。」
呼びかける者がいます。