母の店は、大抵が
母ともう一人の
おばちゃんとで
切り盛りしていた。
若い女の子がいると
お客さんの奥さん
とかが気にするから、
という理由だった。
それでもたまに、
若い女性がバイトに
来ることもあった。
ほとんどが夜の店を
渡り歩いて来たような
女性ばかりだった。
母は、そんな子達を
必ず家に連れてきて
俺たちと一緒に飯を
食わせた。
俺たちも慣れたもんで
普段通りに笑い合い
ながら食事を楽しんだ。
女性達も最初は遠慮
しながら、けれど最後
には一緒にケラケラと
笑っていた。
一度母に、聞いた事が
ある。
何故、連れてくるのか。
「あの子らは、ほとんど
が不幸な家庭で育って
いる。一緒に笑って
ご飯を食べることから
始めた方がええのよ。」
時には、母を裏切り
店の金を持ち逃げする
子もいた。
それでも母は一緒の
食事をやめなかった。
「なんも大層な事は
できへんよ。そやけど
あの時、一緒に食べた
ごはん、美味しかった
なぁ、ってどこかで
思ってくれたら、
それだけでええ。
それさえ残せたら
上出来やがな。」
あの頃の女性達、今は
どこにいるか判るはず
もない。
けれど多分、たまぁに
あの時の飯を思い
だしてくれている
筈だ。
母ともう一人の
おばちゃんとで
切り盛りしていた。
若い女の子がいると
お客さんの奥さん
とかが気にするから、
という理由だった。
それでもたまに、
若い女性がバイトに
来ることもあった。
ほとんどが夜の店を
渡り歩いて来たような
女性ばかりだった。
母は、そんな子達を
必ず家に連れてきて
俺たちと一緒に飯を
食わせた。
俺たちも慣れたもんで
普段通りに笑い合い
ながら食事を楽しんだ。
女性達も最初は遠慮
しながら、けれど最後
には一緒にケラケラと
笑っていた。
一度母に、聞いた事が
ある。
何故、連れてくるのか。
「あの子らは、ほとんど
が不幸な家庭で育って
いる。一緒に笑って
ご飯を食べることから
始めた方がええのよ。」
時には、母を裏切り
店の金を持ち逃げする
子もいた。
それでも母は一緒の
食事をやめなかった。
「なんも大層な事は
できへんよ。そやけど
あの時、一緒に食べた
ごはん、美味しかった
なぁ、ってどこかで
思ってくれたら、
それだけでええ。
それさえ残せたら
上出来やがな。」
あの頃の女性達、今は
どこにいるか判るはず
もない。
けれど多分、たまぁに
あの時の飯を思い
だしてくれている
筈だ。