イノシシは後ろ足で地面をかいて
今にも飛びかかってきそうです。

そのときでした。
タローがゆっくりと、はるちゃんの
前に立ち、イノシシを
ジッとにらみつけました。
いつものタローとは思えない
ぐらい、しっかりと立っています。

イノシシはしばらくためらって
いましたが、ゴフッと一声なくと
にげていきました。

ふりむいたタローはいつもの
ようにはるちゃんをやさしく
なめました。
はるちゃんの涙をなめてくれました。

はなしを聞いた大人達は、みんなタローを
ほめました。
はるちゃんもタローをみなおしました。
助けてもらったお礼に、大事にしていた
お人形さんをあげました。

小学生になった年の夏、
いつものようにおじいちゃの家に
遊びに行ったはるちゃんは
びっくりしました。

タローがいないのです。


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