目が覚めた。

怖い夢を見ていた。

逆立ちしたままの男が追いかけてくるのだ。

男は無言だ。
だが、歯を高速度でカチカチ鳴らしている。

カチカチカチカチカチカチと鳴らしながら男が追いかけてくる。

俺は必死で逃げるのだが、思うように前に進まない。

何故なら、俺の足首を女の細い手が掴んでいるからだ。

赤いマニキュアが剥げかけている指が、足首に食い込んでくる。

見覚えのある手なのだが思い出せない。
というか、このシーンそのものに見覚えがある。

もう何度目だ。

判らない


俺はまた、スイッチを押した