「私にどうしろというのだ」

「それも判りません」
そう言って補佐官はもう一度、写真を見た。

「あいつらが言うには、その機械で幾つもの星を救ってきたとか。
ただし、使うかどうかはその星の代表者が決めるべきだと」

「それで私が選ばれたわけか。アメリカ合衆国大統領である私が。
ふむ、それに関しては正しい選択だったわけだ」

「は。」

大統領は、手の中で白い機械を弄んだ。
「こんな物でか。この地球が抱えている問題が解決すると言うのか」

手の中で転がしているうち、小さな音がした。

「…大統領。スイッチを押してしまったのでは」

「そんな筈がない。私は持っていただけだ」
情けない顔付きで弁解を繰り返す大統領の目の前で、
その小さな機械は強烈に輝き始めた。
見る見るうちに光は部屋から溢れ、ホワイトハウスを中心に
地球全土に広がっていった。
その年を最後に地球温暖化は止まった。


あふれ出した光は、地球上から全ての電力を奪っていったのである。
人類は十八世紀からやり直すことになった。



大きな目玉と灰色の体。
典型的な宇宙人である。
その一人がもう一人に話しかけた。
『ちぇ。黒だったら面白かったのに』

『あぁ、黒なら奴等全員が消えてたのに』

『その方があの星には良いんだがな』

『ま、いつかは全員滅亡するさ』